生育不良|病害虫

キュウリの生育不良・病害虫|曲がる、太い、細いなど|原因と対策

よくある生育不良

曲がり果や尻太果が増えた

キュウリが曲がる

キュウリは、とれはじめてしばらくの間は、果実の太りが早く、色や形の良い整形果が多く取れます。

しかし、そのうち次第に曲がったものや尻こけの果実が増えてきます。

りぐ

曲がり果はまだ樹勢の良い状態で現れるので、食べるのは支障ありませんが、尻太の果実は、相当日数がかかっており、品質も落ち、不良果としては重症です。

最適期の6月ごろの正常果は、花が咲いたら12〜15日で、100gくらいの収穫果になるのが普通ですが、尻太では20日以上もかかることが多いものです。

肉質も劣変しており、多くは尻の部分に種子が相当発達し、そのため下の方だけが膨らんでいます。

対策としては、1日も早く樹勢を回復させることで、肥大半ばの果実は惜しがらずにほとんど全部取り除き、速攻性の化成肥料を追肥し、乾いていたなら、クワで耕して柔らかくしましょう。

株が小さいのに実が大きくなり始めた

株が成長しないうちに実を大きくすると、株へのダメージが大きくなります。

特に、最初の果実(一番果)は株を疲れさせないように早どりするのがコツです。

キュウリの果実は開花後1週間で18cm〜20cmに成長し、通常は草丈70〜80cmくらいのうちに1番果ができます。

1、2番果までは、直径2cmくらいのうちに収穫し、それ以後は通常の大きさで収穫します。

花が咲いて成長が止まった

キュウリの花が咲く

最低温度が10℃以下の条件で育てると、キュウリは花だけが発育して成長が止まる現象が起こります。

寒くて成長できないので、先に花を咲かせて子孫を残そうというキュウリの知恵です。

「かんざし苗」といって、低温期の育苗の盲点なので、苗づくりには最低温度12℃〜15℃を確保しましょう。

葉に褐色の丸い模様がついた

ウリハムシの被害です。おもに葉の表を食べて丸い痕を残します。

キュウリなどのウリ科野菜によくつく、体長7〜8mmのオレンジ色の甲虫です。

見つけたら捕殺するのが、良いですが、飛び回るのでなかなか上手く捕殺できませんので、薬剤散布をして、飛来を防ぐようにしましょう。

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葉の表面に白い粉のようなものがついた

キュウリのうどんこ病

梅雨明け頃から下方の葉の表面に、ところどころ円形にまとまって、うっすらと白い粉をかけたような病斑が出るのは、うどんこ病の初期症状です。

ひどくなると葉の全面に白粉(分子胞子と菌糸)を生じ、次第に茎や花などにもつき、厚化粧したようになります。

この頃には胞子も灰色がかってき、さらに黒い小粒(子のう殻)を作ります。

軽度の発病にとどまれば、生育や収量にあまり影響ありませんが、株全体で白粉で覆われるようになると、葉の機能が極端に落ち、収量や品質を著しく損ねてしまいます。

発病の初期に薬剤散布すれば、蔓延を防ぐことができます。

しかし、少しでも手おくれになると、大変防ぎにくい病害です。

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キュウリの先端がやけに細い

肥料不足か高温乾燥が原因で多く発生するので、株元をワラなどで覆って保温と地温の上昇を防ぐなどの対策をおこないましょう。

キュウリが苦い

窒素肥料が多かったり、気温が低かったり、日照、水、肥料が不足するなど、キュウリにストレスがかかると苦味が出やすくなります。

おもな病害虫

モザイク病

キュウリのモザイク病

モザイク病は、葉がモザイク模様になったり、株全体が萎縮したりするウイルスが原因の病気です。

ウイルスを媒介するアブラムシなどを防除し、発症した株は抜き取り処分しましょう。

斑点細菌病

葉や茎に暗褐色や灰白色の斑点ができ、発症した株は枯れます。

茂りすぎないように整枝し予防し、発症した株は抜き取り処分しましょう。

ベト病

キュウリのベト病

ベト病は、葉裏に灰白色のカビが発生したり多角形の黄色い斑点ができ、株を枯らします。

水はけ、風通しをよくして育て、株を疲れさせないように肥料不足、実のならせすぎに注意しましょう。

発生初期に発見したら、速やかに、ダコニール1000を葉裏や茎まで丁寧に散布します。

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炭そ病

炭そ病は葉や果実などに斑点ができ、やがてそこから裂けて穴があいてしまいます。

窒素肥料の量が多すぎると発症しやすくなり、発症した葉は処分しましょう。

発生初期にベンレート水和剤を植物全体に散布します。

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うどんこ病

キュウリのうどんこ病

うどんこ病になると葉や茎の表面が白い粉をまぶしたようなカビが発生します。

風通しを良くし、また、窒素肥料を控えめにします。

病気が進行し、葉が奇形したり黄変してからではその部分の治療は不可能です。

薬剤はできるだけうっすらとカビが生えた発生初期に葉の裏まで丁寧に散布しましょう。

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つる割れ病

つる割れ病になると、葉にハリがなくなり、つるが萎れ、地面に近い部分からヤニが出ます。

連作を避けて、土を清潔に保ち、発症した株は処分し、薬剤散布を怠らずにおこないましょう。

ベンレート水和剤を株の周りの土にしみ込ませ、周囲の土壌に行き渡らせることが大切です。

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アブラムシ

アブラムシは、新芽や葉の裏に群生して、植物の汁を吸いますので、筆などで葉裏から払い落としましょう。

ウリハムシ

ウリハムシは、橙黄色の甲虫で成虫は葉を、幼虫は土の中にいて根を食害します。

苗を育てる期間中は防虫網をかけて予防し、見つけ次第、捕殺しましょう。

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ハモグリバエ

ハモグリバエは、幼虫が葉の中にもぐりこんで食害します。

葉に白い線ができているのを見つけたら、食害された葉ごと処分しましょう。

ハダニ

ハダニは、葉の裏などに群生する小さな虫で、植物の汁を吸います。

時々葉を裏まで洗うようにして予防したり、専用薬剤を散布したりして駆除しましょう。

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おわりに

この記事では、キュウリの生育不良と病害虫について詳しく紹介しました。

下記には、キュウリの育て方や栽培のコツなどをまとめています。

りぐ

下記では、100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。