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ウリハムシの生態と被害、防除・駆除の方法【決定版】|キュウリなど

1.ウリハムシの被害

ウリハムシの被害

ハムシは漢字で表現すれば「葉虫」で、文字通り野菜類から樹木までそれぞれの種類に実に様々な「葉を食らう」ハムシがいます。

ウリハムシはウリ科の野菜が大好きな甲虫で、「ウリバエ」とも呼ばれます。

ウリハムシの成虫は自分の体を中心にして円を描くように葉の表面を浅く食害するため、透かし状になり、やがてその部分が褐色に変化して抜け落ち丸い穴があきます。

多発すると1枚の葉に5〜10個の被害部が現れることもあり、葉はボロボロになります。

りぐ

葉だけでなく花弁も食害し、ひどい場合は葉脈だけになることもあります。

キュウリは特に被害を受けやすく、キュウリやマクワウリでは果実の表面をかじられ、円形の傷ができて奇形果となることが多いです。

成虫は草花のアスターも大好物で、葉、花びらをかじってボロボロにし、幼虫は根を食害します。

根を食害されると日中はしおれ、夕方には回復するということを繰り返し、やがて枯れてしまうため被害が大きいです。

スイカが梅雨明け直後に急にしおれて枯れるのは、この幼虫が根を食い荒らしたことが引き金になっていることが多いです。

2.ウリハムシが発生しやすい野菜・植物一覧

フジ、ナデシコ、キキョウ、キク、キュウリ、カボチャ、小松菜、キャベツ、カブなど

3.ウリハムシの生態

ウリハムシ

成虫は長さ8mm前後、橙黄色で腹側が黒い甲虫で、多くは成虫のまま草むらや落葉の下などで越冬して4〜5月になると活動します。

ちょうどウリ類の植えつけ時期と重なるため、キュウリスイカなどのウリ科の幼苗が被害にあいやすいです。

成虫の生存期間は長く、4〜10月まで常に見られ、5〜7月ごろに、ウリ類の株元にいくつかの卵をかためて産みます。

成長して羽化した新成虫は7月〜8月に発生するため、秋キュウリを育てる時も注意が必要です。

ウリハムシはウリ類の独特な香りに誘引されるので、苗を植えるとすぐに飛んできて、特に、晴れた日にはハエのように飛びまわります。

りぐ

元気な苗はウリの香りをバンバン放つので、誘引を止めることはできません。。。

4.ウリハムシの防除・対策

行燈

幼苗の頃にガジガジとかじられてしまうと初期生育が悪くなってしまいますが、大きく育ってしまえば食害されても問題ありません。

なので、幼苗の頃は「あんどん」を立てておくと安心です。

または畝全体を防虫ネットのトンネルで覆っても良いでしょう。

また、銀色の光を反射するマルチをすることで、成虫の飛来を防ぐことができます。

5.ウリハムシ駆除の方法

ウリハムシの被害

発生したら

産卵前の成虫を見つけ次第捕殺するのが効果的で、ハムシ類は多発すると完全な捕殺が難しいため薬剤に頼らざるを得ません。

ウリハムシはウリ科の香りに誘われて飛んできます。

葉の上で潰すと、葉も一緒に潰れるので、ウリの香りを放ってしまいますので、潰すときは注意しましょう。

ちなみに、早朝や曇雨天は動きが鈍くなるので捕らえやすいです。

りぐ

被害を確認したら早期に防除し次世代の発生源を絶つことが大切です。

効果のある薬剤・農薬

成虫の発生初期に登録のある薬剤(ベニカベジフルVスプレーベニカベジフル乳剤)を植物全体に散布しますが、成虫が次々と飛来するため、薬剤散布してもあまり効果は期待できません。

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おわりに

この記事では、ウリハムシの被害・生態・防除方法について紹介しました。

下記では、他にも様々な野菜の病気・害虫について一覧にしてまとめていますので、コチラもあわせてご覧ください。