害虫一覧

ハダニの生態と被害、防除・駆除の方法【決定版】|イチゴ、トマトなど

1.ハダニの被害

ハダニの被害

葉に小さな斑点のような色抜けがおきて、多発すると葉全体が白く退色したようになり、光合成ができずに、葉が落ちたり、枯れたりしてしまいます。

まず、色が悪い葉斑点状の色抜けを発見したら虫眼鏡等で葉裏を探して虫を探しましょう。

体長約0.5mmで肉眼では確認するのが難しいですが、葉裏を調べて赤〜橙色の虫を探します。

赤い虫がいればハダニで、いなければアザミウマです。

ハダニは葉に針を突き刺して汁を吸い、吸われた部分はその部分の組織が壊され白くなり、花弁からも汁を吸って花の色が悪くなります。

「赤ダニ」とも呼ばれるカンザワハダニナミハダニによる被害が特に野菜類に多いです。

りぐ

ハダニが吐き出す糸により、被害がひどい場合は、葉の先端にたくさん寄生してクモの巣状態になることもあります。(上の写真)

2.ハダニが発生しやすい野菜・植物一覧

インバチェンヌ、マリーゴールド、バラ、イヌツゲ、ギンモクセイ、サツキ、テーブルヤシ、クロトン、キュウリ、イチゴ、紫蘇、トウモロコシ、トマト、枝豆など

3.ハダニの生態

ハダニの生態

ハダニはクモの仲間で足が8本あります。成虫は毎日、卵を葉裏に1個ずつ産卵します。

2〜3日で孵化した幼虫は10日ほどで成虫になるため、短期間で大量発生します。

成虫も羽はないので行動範囲は広くありませんが、高いところへ上がる習性があり、ビルの屋上やマンションのベランダでもいつの間にか発生することがあります。

ハダニは購入苗についていたり、風に乗って飛来するので、ハウスや雨よけを設置したり畝にマルチシートを張ったりすると、地表が高温乾燥気味になって出やすくなります。

りぐ

天敵が少ない畑だと多くなりますよ。

4.ハダニの防除・対策

敷きワラ

畝にはマルチシートではなく敷きワラを利用すると、高温乾燥になるのを防ぎます。

また、雨が降らない時期はこまめに水やりすると良いです。

イネ科の緑肥作物などでバンカープランツを育て、テントウムシハナカメムシなどが集まる畑作りをしましょう。

りぐ

薬剤に対する抵抗性がつきやすいため、根絶は難しく、そのため近年、研究者の間では、天敵を利用した生物的防除技術の開発が盛んになっています。

5.ハダニ駆除の方法

発生したら

一般的には数は増えないうちに葉を傷めないように丁寧に爪楊枝の先につけた両面粘着テープなどでこまめに取り除いたり、体が小さく水滴でも溺死するので、水で洗い流したりして取り除きます。

室内や軒下、ベランダなどに置いた鉢植えは、雨の日に外に出して、雨でハダニを落としたり、ホースなどで葉水をかけて被害を減らすようにしましょう。

効果のある薬剤・農薬

多発して網が張られると、薬が効きにくいため、発生初期に葉裏にもかかるように丁寧に散布します。

草花・観葉植物・洋ランは、ベニカXファインスプレーを、

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野菜類、ハーブはアーリーセーフを散布します。

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薬のかけむらがあると、生き残って増殖してしまうので注意しましょう。

同じ薬剤を頻繁に散布すると効果が薄れるため、いくつかの薬剤をローテーションで使うようにしましょう。

食用に用いるデンプンを利用した薬剤もあります。

おわりに

この記事では、ハダニの被害・生態・防除方法などについて紹介しました。

下記では、他にも様々な野菜の病気や害虫について一覧にしてまとめていますので、コチラもあわせてご覧ください。