ナスは、高温多湿の日本の気候に合って作りやすく、次々と実がなります。
しかし、初めから放任すると枝葉が混み合って風通しや日当たりが悪くなり、良い実がならなくなるので整枝は欠かせません。
この記事では、そんなナス栽培に欠かせない仕立て方についてまとめています。
ナスの仕立て方、育てワザ|概要
ナスの基本的な整枝法は、3本仕立てで、主枝と一番果の下のわき芽を2本伸ばして支柱に誘引します。
一般的に、1番果に近い節から出るわき芽は勢いが良いので残し、それ以外のわき芽は小さいうちに摘み取ります。
株が小さいうちはわき芽を見つけやすいので、初心者でも難しくありません。
3本に仕立てたあとは放任して大丈夫です。
ナスは多肥と水分を好み、不足すると花つきや実の肥大が悪くなりますが、追肥と水やりで草勢を保ち、健全に育てれば秋まで長く楽しむことができます。
追肥に関しては、ナスはトマトと違い過繁茂の心配はないので、植えつけの2週間後には最初の追肥を与えると良いです。
肥料は株元に与え、2回目以降は、株の先端から吸収されることを意識してマルチをめくって畝の両側にやって土寄せするか、マルチに穴をあけて施しましょう。
○一番花より下のわき芽の中から勢いの良いものを2本残してほかは摘み取り、主枝とわき芽2本の3本に仕立てる。
○生育初期にとれる1〜2番果は小さいうちに収穫し、株の充実を図る。
○収穫が始まったら定期的に追肥する。
○乾燥期はたっぷり水やりする。
ナスの3本仕立て|方法
①1番花の下のわき芽を2本残す
1番花より下のわき芽の中で勢いのよいもの2本を選び、他のわき芽は摘み取ります。
主枝と側枝2本の合計3本に整えたら、1番花の下辺りで交差するように3本の支柱を立て、それぞれの枝に誘引します。
1番花が咲いたときに、花のついている枝(主枝)にテープを巻きつけておくと、側枝が見分けやすくなります。
2本の側枝にも同様に目印をつけておくと良いです。
②1〜2番果は若どりする
1〜2番果がなる頃は株が十分に育っていないので、養分を株の充実に回すために果実10cm以下のうちに若どりします。
③肥料切れ、水切れさせない
収穫が始まったら、秋まで長くとれるので、2〜3週間おきに定期的に追肥して肥料切れを防ぎます。
高温または水不足が続くと果実の肥大がスムーズに進まず、果皮が分厚くなってツヤのない果実になります。
雨が降らないときにはたっぷりと水やりし、株元にワラをまくと良いです。
④枝を支柱に誘引する
果皮が柔らかく、葉や枝に触れるだけでも傷つけやすいので、支柱にこまめに誘引します。
⑤ツヤのある実を収穫する
3番果以降は、品種ごとのサイズになったら収穫します。
中長品種の場合は、開花から20〜25日がたち、果長12cmくらいで光沢のある実を収穫します。
とりおくれると果皮がかたくなり、食感や食味が悪くなります。
⑥3本に整枝後は放任する
3本仕立てにしたら、あとは放任して良いです。
果実にたっぷりと日を当てるため、混み合った枝や細い枝を適宜剪定し、枯れた下葉を取ります。
中心の3本の枝を切らないように、目印を確認しながら剪定します。
おわりに
この記事では、ナスの基本的な仕立て方について紹介しました。
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また、ナスの仕立て方は3本仕立てだけでなく、V字仕立てや4本仕立てなど様々なものがあります。
状況に応じて仕立て方を変えてナスを上手に育てていきましょう。
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