1.メロンのよくある生育不良
葉に白い粉のような病斑がつき、ガサガサになる
これはうどんこ病で、初期症状は淡黄色でうっすらと白粉をまぶしたような円形の病斑ですが、次第に白粉が濃くなり、遂には全面が白粉に覆われ、茎も出て、葉が枯れたようになってしまいます。
メロンをはじめ各種ウリ類の大敵で、特にメロンは本病が出ると果実の糖度が高まらなくなるので、致命的で、梅雨明けの頃から発生が多くなってきます。
発見次第、早めに適応殺菌剤を所定濃度・使用法で散布します。
農薬散布に依存しないで抵抗性品種を利用する方法は、安全性の面から一番よい方法です。
ただし、どこでもその品種が市販されているわけではないので、専門の種苗店や農協でよく品種の特性(抵抗性の詳細)を調べ、苗が入手できなければ種子を注文して自分で苗から育てなくてはなりません。
抵抗性品種としてはネット型にアンデス、アールスナイト、ナイル、サンライズがあります。
ノーネット型にプリンスPF、リゾート(黄色)、金銘(黄色)などがあります。
葉が黄色く縮れている
葉が黄色く縮れる症状は、モザイク病によるもので、生育の初期〜中期に病気になってしまった株は、抜いて処分します。
モザイク病の疑いがのある株の管理作業は、健康な株の作業が終わった後の最後に行い、終了後、ハサミはよく洗っておきます。
ひび割れする
収穫遅れが原因で、果梗(果実と茎の境目、いわゆるへた)の毛がなくなり始めて表皮の緑色が灰白色になったころ、果実の表面からメロン特有の甘い香りが漂い始めたころがとりごろです。
黄色くなってきたら過熟気味で、開花(人工授粉)の日付をもとに計算する方法もあります。
例えば、プリンスメロンは40〜50日前後、マクワウリは35〜40日後が、収穫の目安です。
形がいびつになる
受粉・受精がうまくいかなかった可能性がありますので、雄花と雌花が咲いたら、花粉がたくさん出ている朝9時ごろまでに人工受粉を行うようにしましょう。
また、葉や茎が病気や害虫の被害にあうと、うまく成長できずに形が悪くなることがありますので、日ごろから防除に努めましょう。
実がならない
メロンなど、親づるを摘心して子づる、孫づるを伸ばす整枝は、つるの先の方に雌花を早くつけ着果させるために行いますが、肥料の与えすぎによって「つるぼけ」になり、実の付きが悪くなることがあります。
枝葉が旺盛に伸びているが実がならない「つるぼけ」状態は、栄養成長と生殖成長のバランスが、栄養成長に傾いているため発生します。
2.メロンのおもな病害虫
その他、害虫のアブラムシは葉の裏に、アザミウマは花にいることが多く見られます。
アブラムシやアザミウマは、モザイク病を媒介するので農薬散布してしっかり防除しましょう。
植えつけの時、シルバーマルチを使用すると、反射した光によりアブラムシの忌避効果が期待できます。
おわりに
この記事では、メロンの生育不良・病害虫について紹介しました。
下記では、他にもメロン栽培について基本的な育て方や雨よけ栽培などをまとめています。
下記では、100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。