生育不良|病害虫

ダイコンの生育不良【一覧】|スが入る|とう立ちした|根が二股など

1.欠株になった

大根の種植え

大根はポット植えをして、移植しても二股に割れたダイコンにしかなりませんので、必ず直植えしましょう。

欠株が心配な時は、1箇所に多くの種をまくようにしましょう。

欠株(けつかぶ):いったん植えつけられた後に何らかの原因で枯死した株のこと。

春まきの場合は、種まき時期が少し遅くなっても追いつくので、まき直せるように種を少し置いておくのも欠株対策になります。

秋まきの場合は、種まき時期が遅れると十分に育たないことがあるので、欠株は早めに種まきをして対応しましょう。

2.スが入る

大根にスが入る

「ダイコンにスが入る」とは、「収穫したダイコンを切ったら、中に穴があること」です。

収穫時期が遅れて根が生長しすぎると起こり、また、肥料が多すぎても起こりますので、収穫適期を逃さないようにしましょう。

収穫適期は品種によって異なり、早生品種だと、55日〜60日、晩生品種は90日〜100日です。

青首大根の場合は、地上に出ている根の直径が6〜7cmくらいから、聖護院大根は13cm程度が収穫適期です。

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外葉のつけ根をおりとって切断面を見てください。

中央部がスカスカになっていたら、根もスいりしている可能性が高いです。

3.大きくならない

大根が大きくならない

大きくならない原因の一つは、十分な株間をとっていないことが考えられます。

30cm程度は株間を空けるようにしましょう。

りぐ

間引きをしっかりおこないましょう。

4.トウ立ちする

大根のとう立ち

春の栽培では、無理に早く種まきをおこなわないようにしましょう。

大根は種が水を吸って発芽に向けて動き出すと、低温にあたることで花芽分化し、暖かくなって長日になるにつれてトウ立ちして花が咲きます。

トウ立ちした大根は、芯ができて食味が悪くなります。

蕾が見えてきた早い段階では、それほど芯が硬くなっていないので、早めに収穫して食べてしまいましょう。

ダイコンの品種によって、低温を感じやすいものと鈍感なものがあるので時期にあったトウ立ちしにくい品種を選びましょう。

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5.表面がザラザラする

大根の表面がザラザラ

ホウ素欠乏によって生じる「さめはだ病」と呼ばれる症状です。

チッ素肥料が多かったり、土壌酸度が適正でないこと、また、連作障害ではないですが、同じ場所で続けて栽培することでホウ素の吸収が妨げられ、このような症状が現れます。

ホウ素が欠乏しているからといって特別にホウ素の肥料を施す必要はなく、肥料過多にならないようにすることが大切です。

6.注意すべき害虫

大根の病害虫

温度が高い時期は、アブラナ科の共通の害虫がつくので、発生したら農薬散布して防除します。

無農薬で育てたい場合は、トンネルがけは必須です。

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アブラムシ

アブラムシは秋まきの初期に多く発生します。汁を吸われて生育に悪影響があります。

ウイルス病を媒介するので、病気にかかると生育が悪くなります。

農薬の場合は、マラソン乳剤2000倍を散布します。

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コナガ

コナガは温度の高い時に繁殖力が高く、葉を食害します。

葉を食べたい時は注意です。

ハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイムシ)

8月〜9月に発生しやすく、大根の芯を食害します。

発芽して小さい頃に発生すると、芯の葉が食べ尽くされて、枯れてしまうことがあります。

芯が食害されても葉がついてくれば生育はしますが、葉の形が悪くなります。

成長点を食べられた被害株は、それ以上大きくならないので、すぐにまき直しましょう。

りぐ

キャベツやブロッコリーなどの苗も被害にあいます。

カブラハバチ

カブラハバチの幼虫で、幼苗期に酷く食害されると枯れることがあります。

7.その他の生育不良

大根の生育不良

表面に横縞が入る

種まきや幼苗のときに、水不足か過湿になることで起きますので、水管理に注意しましょう。

葉が縮れて黄化し、根が太らない

モザイク病で、病気にかかったものは治せません。

アブラムシを駆除して予防するように努めましょう。

輪切りにしたら、中心部が赤褐色になっていた

連作障害によるもので、ホウ素欠乏によって引き起こされます。

連作障害が比較的少ない大根ですが、注意しましょう。

表面がデコボコして中が硬い

モザイク病などが原因で、根が奇形になった症状です。

モザイク病を媒介するアブラムシを駆除して、予防に努めましょう。

根がふたまたになる

根菜類、特にダイコンのふたまたの原因は、土作りの時に十分に深く耕さなかったからです。

30cm〜40cmは深く耕しましょう。

また、未熟な堆肥の塊などが残っていてもふたまたの原因になります。

まいた種の真下にある、石などの不純物は取り除くようにして、堆肥の塊は細かく砕いておくようにしましょう。

8.まとめ

良い大根を収穫するために

①30cm〜40cm深く耕す。

②石などの不純物を取り除く、未熟な堆肥は塊にならないように細かく砕く。

③収穫適期を見定めて、正しい時期に収穫する。

④防虫対策をしっかりとおこなう

おわりに

この記事では、大根の生育不良と病害虫について紹介しました。

大根に関しては、大根の基本的な育て方や上手な育て方(コンパニオンプランツ)などを下記にまとめていますので、コチラもあわせてご覧ください。

りぐ

下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。