サツマイモの放任地這い栽培|概要
サツマイモは吸肥力が強く、窒素肥料が多すぎると、つるや葉が繁茂するもののイモの肥大が悪くなる「つるぼけ」を起こすことがあるので、野菜を作り続けている畑では無肥料で育てることができます。
pH5.5〜6.5の弱酸性から酸性の土壌を好むので、通常の畑では石灰資材も不要で、畝を立てるだけですぐに作付けできます。
切り苗は、長さ約25cm、5〜6枚の葉がついてガッチリしたものを選びます。
切り苗の植え方によってイモの数や大きさが変わるので畑の環境や植えつける株数などから植え方を変えます。
水平植えは、切り苗を水平に寝かせ、4〜5節を埋める植え方です。
イモの数は多く、揃いも良いですが、ポリマルチを張ると植えにくいです。
垂直植えは、切り苗をまっすぐに挿して2〜3節を植える植え方です。
数は少ないですが、太くて大きなイモができます。
斜め植えは、3〜4節を埋める植え方です。イモはやや小ぶりになりますが、イモの数は垂直植えより多いです。
植えつけ前日に水をつけてたっぷりと吸水させておけば、植えつけ後に少々しおれても問題ありません。
基本的に追肥もしないので、収穫までほとんど手がかかりません。
サツマイモの放任地這い栽培|方法
畝(1条植え):畝幅70cm、株間30cm
資材:ポリマルチ
植えつけ時期:(一般地)5月中旬〜6月中旬(寒冷地)6月上旬〜6月下旬(温暖地)5月上旬〜6月中旬
①土づくり、畝立て
野菜の栽培を続けている畑では、元肥は不要です。
水はけの良い土壌を好むので、高さ30cmのかまぼこ形の高畝をつくり、地温を上げて雑草を生えるのを防ぐために黒マルチを張ります。
②苗を斜めに植える
畝と平行に、支柱などの棒を斜め45度の角度で差し込みます。
棒を抜いた後に切り苗をさしこんで3〜4節まで埋めますが、葉を埋めないように注意しましょう。
③追肥は不要
基本的に追肥は不要で、肥料過多になると、茎葉ばかりが育ち、根が太らない「つるぼけ」が起こります。
真夏につるや葉の伸びが悪い、葉が黄色っぽくなるなどの症状が見られたら、つるの先端辺りに追肥します。
④収穫
葉が黄色くなってきたら、霜が降りる前の土が乾いた日に掘り上げます。
地際でつるを刈り取ってマルチを剥がし、株のまわりにスコップを入れて畝を崩した後、つるを引っ張ってイモを収穫します。
収穫後、しばらく冷暗所におくと、デンプンが糖分に変わって甘くなります。
○窒素肥料が多すぎるとつるぼけを起こすので、施肥量に注意する
○前作の肥料が残っている所は無肥料でできる
○切り苗のしおれが気になるときは、曇天か夕方に植えつける。植えつけの前後に雨が降れば、活着する。
○基本的に追肥はしなくて良い。収穫までほとんど手間いらずです。
おわりに
この記事では、サツマイモの放任栽培について紹介しました。
サツマイモ栽培について基本的な育て方や上手な植え方をまとめています。
下記では、100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。