1.ニンニク栽培について
ニンニクは中央アジアが原産で、寒冷地と暖地では気候条件で違うので、地域に合った品種を栽培することが必要です。
ニンニクにも旬があり、地方によっての多少のズレがありますが、秋に植えつけて冬越えをし、春から初夏にかけてが収穫期となります。
手間がかからず、家庭菜園でもつくりやすい野菜といえるでしょう。
2.ニンニクの品種
品種は大きく分けると、1日に14時間以上日に当てることで根が大きくなる寒地系と、13時間以下の日当たりで根が大きくなる暖地系があるので、その土地の気候に適したものを選びましょう。
①ホワイト六片(寒地系、青森県産の有名品種。一片が大きく、暖地でも栽培可能)
②八幡平(寒地系、りん片の肥大に優れ、おもに自給用)
③平戸(暖地系、8〜10片になり、広範囲の暖地で栽培できる)
④壱州早生(産地は九州など。1球50gほどになる)
3.ニンニクの育て方
土づくり
日当たりのよい場所を確保し、ニンニクは生育温度は18〜20℃と低めで、温度変化に強くないので、その地域に適した品種を選びましょう。
弱酸性の土壌を好むので、植えつけの2週間前には苦土石灰をまき、1週間前には完熟堆肥と化成肥料を散布して、土をよく混ぜます。
そのあと幅60cm、高さ10cmの畝をつくります。
土壌の適正酸度はpH6.0〜6.5です。
種植え・植えつけ
9月下旬〜10月上旬に植えつけをおこないます。
適期が短いのでこの期間を逃さないことが大切です。
球根を1片ずつに分け、深さ3cm、10〜25cm間隔で芽の部分を上に向けて垂直に植えつけます。
植えつけ前に、病気やキズがないか一片ずつ確認して、なるべく大きめのものを選んで植えつけましょう。
植えつけるときは、ニンニクの薄皮を丁寧にむき、真皮がむき出しのツルツル状態にして植えつけましょう。
皮つきと皮なしの芽を比べると、皮なしの方が芽が出るのが3〜4日早くなり、葉数も1〜2枚多くなります。
植えつけ後は、たっぷりと水をやります。
乾燥すると育ちが悪くなるので、草やワラなどを敷いて乾燥を防ぎます。
管理
芽かき
種球を植えつけてから2週間ほどで発芽が始まります。
1カ所から2芽以上発芽した場合、本葉が2〜3枚のところに一番元気な芽を残してわき芽を抜き取ります。
追肥と土寄せ
12月と2月に、株元に化成肥料(8-8-8)30g/㎡を追肥して、軽く土を寄せます。
収穫
早いものでは4月中旬頃から葉が枯れ始めますので、好天の続いた日に、株元から離れた場所からスコップなどで掘り起こし、葉をヒモなどで束ねて風通しのよい軒下などにつるし、乾燥させます。
葉の先端まで伸びた蕾はつみ取ります。
収穫が遅れると、球が割れてしまいますので、ニンニクの芽として収穫しましょう。
4.ニンニクのよくある生育不良|おもな病害虫
青枯病、灰色カビ病、黄斑病などの病害があるので、こまめに除草して風通しをよくします。
アブラムシがつくので、風通しをよくしたり、寒冷紗をかけて防ぎます。
農薬を使う場合はオレート液剤を散布します。
5.まとめ
①耐寒性・耐暑性ともあまり高くないので注意。
②日当たりのよい場所を確保します。
③病気のない種球を選ぶ。
④その他の気候や地形に合った品種を選ぶ。
⑤芽かきをして生育を促す。
この記事では、ニンニクの基本的な育て方・栽培方法について紹介しました。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。