テクニック

トマトの上手な育て方(作り方)|根切り植え|高畝&根域制御植え|袋がけ植え|脇芽植え

トマトの上手な育て方|根切り植え|脇芽植え

1.根切り植え

トマトの根切り植え

効果

ホームセンターなどで購入したトマトの苗は、老化している場合があります。

また、自分で苗を育成した場合でも、降雨などによって畑の準備や植えつけが遅れ、苗が老化してしまう場合があります。

 

苗が老化したどうかの目安の一つは、根鉢の表面の根の色です。

根がポット全体に伸長し、根鉢を形成すると、表面の根は老化して褐色になり、このまま植えると活着が悪くなってしまいます。

そのような老化苗は、ポットから取り出して根を切ることで、若返らせることができます。

ただし、根切り植えでは、普通栽培に比べて根の活着が遅れるため、初期生育は若干悪くなります。

活着すると、若い新しい根を土の中に伸ばし、養水分を盛んに吸収します。

りぐ

生育は徐々によくなり、やがて普通栽培より旺盛に育つようになります。

植え方

ポットから取り出した苗は、土をよく落として、主根一本だけを残すように、根の3分の2を手で切り取るか、あるいはハサミで切り取ります。

そのあと、普通栽培と同じように植えつけます。

細い根は土に活着しにくいため、植えつけ後は十分に水やりします。

しおれなくなったら活着した合図なので、支柱に誘引します。

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樹勢が強くなりすぎないように、追肥は控えめにします。

2.高畝&根域制御植え

トマトの高畝&根域制限植え

効果

水分の吸収量を抑えて、トマトの糖度を高めるための植えつけ方法です。

根が長く伸びると水分吸収量も増えるので、根域を制限する目的で高畝を作ったり、遮根シートを敷いたりします。

水分吸収が抑えられるので、葉は茎も細めに育ちますが、果実の糖度は高くなります。

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ただしサイズは少なめで、収量もやや減少します。

植え方

土づくりは普通栽培と同じように行います。

そして、畝を立てる場所を15〜20cm掘り下げ遮根シートを敷き、再び土を戻し、さらに15〜20cmの高めの畝を立てます。

畝を立てずに遮根シートを敷くだけでも、あるいは遮根シートを敷かずに高畝にするだけでも、トマトの根が張れる範囲を制限する効果があります。

苗は普通栽培と同じように準備して株間60cm2条で植えつけ、水を十分与えます。

普通栽培では、トマトが水を求めて根を伸ばすよう、定植後4〜5日は水やりを控えますが、高畝&根域制限植えでは、根が伸びすぎないよう水を与えます。

ただし、果実の水分量は少なくしたいので、活着後は水やりは控えて乾燥気味にし、下葉が内側に巻き、土壌表面が白く乾燥したら水やりをします。

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また、必ずビニールフィルムで雨よけし、周囲には深さ20cm以上の溝を掘り、雨水の流入を防ぎます。

3.袋がけ植え

トマトの袋がけ植え

効果

トマトに、カラーセロハンを掛けると早く色づき、収穫も早くなります。

特に透明セロハンが良く、透明セロハンを掛けた果房の着色・成熟が早いのは、光の透過率が高いこと温度の上昇が要因です。

また、雨よけの役割を果たし、劣果を防ぐメリットもあります。

植え方

受粉後、花が落ちて着果したトマトの実に袋掛けします。

セロハンと袋が密着して実が焼けないよう、隙間をつくるのがコツです。

4.脇芽植え

トマトのわき芽

効果

トマトは、株が老化すると果実の品質が落ちて収量も減ります。

そこで、植えつけ後に生えてくるわき芽を利用し、挿し芽で新たな苗をつくり、若い株から次々と果実を収穫できるようにします。

最初は植える苗が一本だけでも、途中から株数が増えていくので、畑は10本以上植えられるように広めに準備します。

最初の苗は、自身で育てたものでも、購入したものでも構いません。

普通栽培で複数の株を育てると、植えつけ時期が同じなら収穫期も重なります。

しかし、わき芽の挿し芽植えでは、挿し芽をした順に生育が4〜5日ずつずれ、果実を順番に収穫できます。

また、挿し芽繁殖した株からわき芽をとり、さらに挿し芽をすることができます。

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そのため、次々と若い元気な株に更新することができます。

植え方

最初の苗は普通栽培と同じように植えつけます。

そして、普通栽培では摘み取るわき芽を生長させ、わき芽が2枚以上葉が展開したら、つけ根から横に曲げて折り取ります。

わき芽からは花芽も発生しており、花が畝の外側を向くように60cm間隔で畑に挿します。

最初に植えた株からは、次々とわき芽が伸長するので、大きくなりしだい、同じように挿し芽をします。

当初はややしおれますが4〜5日で発根し立ち上がり、そして、さらに4〜5日生育させ支柱に誘引します。

順調に生育してきたら大きくなったものから収穫しましょう。

5.おわりに

この記事では、トマトの上手な育て方について紹介しました。

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下記では、他にもトマトの基本的な育て方や仕立て方についてまとめています。

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下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。