テクニック

トマトの上手な育て方(作り方)|ポットごと植え|早植え|寝かせ植え|

トマトの上手な育て方|ポット植え、早植え

1.ポットごと植え

トマトのポットごと植え

効果

トマトは、水分が多いと糖度が低くなりますので、果実を甘くしたければ、水分を抑えて栽培しましょう。

最も簡単なのは、ポリポットに植えられた苗をそのまま畑に植えつける方法です。

ポットによって根が伸びる範囲が制限されるため水分吸収量が減り、トマトの糖度が高くなります。

また、根が土中の病原菌に触れにくくなるので、病気も発生しにくくなります。

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ただし、根の伸長が制限されるため、茎葉の伸長は遅れ、着果数も少なくなります。

甘みとうまみが増し、病害が減る。

植え方

苗は、普通栽培と同じように用意して、しっかり吸収させます。

植えつけ前には、植え穴にもしっかり灌水し、苗をポットに入れたまま土に植えつけます。

植えつけ後にも、ポットの鉢底の穴から土の中に水が流れ出るよう十分に水やりします。

トマトはポットに遮断されて、根を自由に伸ばせませんが、唯一、鉢底の穴から根を土の中に伸ばします。

鉢底の穴から根が伸長するまでは、水分不足となり、苗は日中しおれ、そのままでは枯死するので、晴天が続く場合はこまめに水やりします。

日中しおれなくなると、鉢底から根が出て活着した合図です。

そのあとは乾燥気味に管理して水やりは控え、下葉が内側に巻き、土壌表面が白く乾燥するようになったら水やりしましょう。

生育が安定し、糖度が高まる

2.早植え

トマトの植えつけ

効果

トマトは、ナスやピーマンに比べて生育適温が低く、5℃でも生育可能です。

むしろ暑さが苦手なので、なるべく早い時期に植えた方がよく育ちます。

収穫期が長くなり、収量が増える

植え方

通常は5月上旬ごろに植えつけますが、3月中旬ごろに植えつけます。

保温効果を高めるために、大小2種類のトンネルを用い、ビニールとビニールの間に空気の層をつくります。

穴あきのトンネルであれば、換気をしなくても日中高温になりすぎず、夜間の保温性も高いです。

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もし、トンネル内の温度が上昇しすぎたら、不織布のトンネルを外し、ビニールを一重にするなどの対策を行います。

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3.カチカチ植え

トマトのカチカチ植え

効果

降雨などによって土が過乾燥、過湿を繰り返すと、トマトの果皮が厚くなり、糖度が高くなりません。

そこで、畑の表面を鎮圧してカチカチに固めることで、雨水を染み込みにくくします。

団粒構造がつくられた土壌なら、表面が固められても、5〜10cm以下の下層の土は、柔らかくほどよく湿った状態が維持します。

このような畑でトマトで育てると、深いところに根を伸ばすので生育が安定し、高糖度の果実を収穫できます。

生育が安定し、糖度が高まる

植え方

そこで、追肥なしでも十分に育つよう、土づくりが重要になります。

植えつけ前には、完熟堆肥を通常の2倍有機質肥料を1.5倍を施用し、深くよく耕します。

次に、十分水やりし、麦踏みローターや足などでしっかり鎮圧します。

 

灌水鎮圧は2〜3回繰り返し、土壌表面をカチカチにします。

土壌表面がカチカチに固めっているため、生育途中で、水分や養分の補給ができません。

表面はかたいので、移植ごてなどを用い、ポットよりやや大きい直径10〜15cm深さ15cm、株間60cmの植え穴を掘ります。

苗は、普通栽培と同じように用意します。

植えつけ当日は、水を張ったバケツに苗をポットごと浸け、水から出して日陰に2〜3時間放置し、十分に吸水させます。

そのあと、ポットから取り出し、根鉢が崩れないように植えます。

4.寝かせ植え

トマトの不定根

効果

トマトは、土や水分があると、茎からも不定根という根を発生させます。

不定根が多いと養水分の吸収が増えて樹勢が強くなり、着果数が多くなり、また、収穫期間も長くなります。

そこで、不定根をたくさん発生させるため、茎を斜めに寝かせ、第一葉の部分まで深く植えます。

こうすることで、たくさんの果実を長期間収穫できます。

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ただし、糖度は低くなります。

収穫量が増え、病害虫にも強くなる

植え方

苗は普通栽培と同じように用意します。

寝かせ植えは、茎を地中に埋めるために、接木苗では行えませんので、必ず自根苗を準備しましょう。

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植えつけ当日は水を与えず、やや乾燥気味にしておきましょう。

畑には、畝に沿って深さ5〜10cm、底の幅20cmの植え溝を掘ります。

寝かせ植えでは、ポットから取り出した苗は、根鉢を崩して広げ、第一葉が埋まるように寝かせて植えつけます。そのあとは、十分に水を与えます。

こうすることで、茎からの不定根の発生が促され、樹勢が強くなり、また、病害虫の抵抗力も高まります。

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なお、スペースがとれずに寝かせ上が難しい場合は、根鉢を崩さずに第一葉が埋まるように、「深植え」すれば、同じ効果が得られます。

5.おわりに

この記事では、トマトの上手な育て方について紹介しました。

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下記では、他にもトマトの基本的な育て方や仕立て方についてまとめています。

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下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。