野菜づくりをしていると野菜たちに様々な虫たちが集まってきます。
その中でも野菜に被害を及ぼす虫を害虫、その害虫を食べてくれる虫を益虫と言います。
益虫をうまく増やすことができれば、農薬を使わずに害虫を撃退することができます。
カマキリは益虫で、害虫をたくさん食べてくれます。(正確には害虫も益虫も見境なく食べます。)
この記事では、カマキリの生態と益虫としての効果についてまとめています。
カマキリの生態
◎生態:体長約68〜90mm(オス)、約75〜95mm(メス)
◎北海道、本州、四国、九州に分布
◎卵で冬を越す
カマキリには、オオカマキリの他にも、チョウセンカマキリ、ハラビロカマキリ、コカマキリなどが、北海道から沖縄まで分布しています。
カマキリの成虫は9月〜10月に産卵したあとも11月頃まで生きています。
卵の姿で冬を越し、4月〜5月に孵化します。
脱皮を繰り返し梅雨明けごろには成虫になり、多くの昆虫類を捕食します。
益虫としての効果・増やし方
孵化したばかりの幼虫はアブラムシやダニ類を食べ、生長に従いバッタ類やカメムシなど大きな獲物を捕らえるようになります。
ソルゴーやエンバクなどを畑に植えると、カマキリが住み着きやすい環境になります。
ソルゴーやエンバクなどの緑肥作物の植え方については下記にまとめています。
晩秋に畑を観察すると、オクラの枝などにカマキリの卵鞘がついていることがあります。
卵鞘をストックしておき、翌春に害虫対策として利用しましょう。
一つの卵鞘から数百匹の幼虫が孵化して畑に散っていきます。
卵鞘は屋外の寒い場所で保管すると良いですが、室内などの暖かい場所では、早い時期に孵化することがあるので注意です。
おわりに
この記事では、カマキリの生態と益虫としての効果について紹介しました。
実は、正確にはカマキリは害虫だけを食べるというわけではなく、益虫となる虫も食べますが、益虫としての効果としては高いです。
冬の間にカマキリの卵鞘をストックしておき、カマキリたちに害虫を撃退してもらいましょう。
下記では、それでも病害虫が発生した場合に、化学製品にできるだけ頼らず撃退する方法として自然農薬について一覧にしてまとめています。