1.オンブバッタの被害
オンブバッタは雑食性でキク、ケイトウ、サルビア、ダリア、ホウセンカなど多くの園芸植物の葉を食害しますが、特にシソ科とキク科を好みます。
幼虫は集団で加害し、成熟したばかりの成虫は食欲旺盛で、葉に大きな穴をあけます。
ハスモンヨトウの若齢幼虫の被害のように、薄皮を残すため区別しにくいですが、オンブバッタは葉表から、ハスモンヨトウは葉裏から食害するので区別できます。
雑草がないキレイな畑や、カマキリなど天敵が少ない畑だと被害が増え、また、軟弱徒長の株は狙われやすいです。
オンブバッタ以外にも、トノサマバッタやイネ科を好むショウリョウバッタなどたくさんの種類がいますが、基本はオンブバッタと同じ防除・駆除方法です。
2.オンブバッタが発生しやすい野菜・植物一覧
アサガオ、アスター、キク、ケイトウ、コリウス、サルビア、スミレ、ダリア、ゼラニウム、ナデシコ、ベゴニア、インゲンマメ、オクラ、シソ、チンゲンサイ、ブロッコリー、バジル、ホウレンソウ、白菜、ミント、キャベツなど
3.オンブバッタの生態
年一回の発生で、大小対になっているので親子のように見られますが、どちらも成虫で下の大きい方がメス、乗っている小さなほうがオスです。
10月ごろ土の中に産卵し卵で越冬し、5〜6月ごろに孵化し、8月ごろに十分成長した老熟幼虫は、暴食するため被害が目立ちます。
4.オンブバッタの防除・対策
野菜の周りの雑草は適度に残しておきます。
雑草を綺麗に刈ると、野菜の葉裏に隠れるようになるため、被害が出やすくなります。
幼苗のころは防虫トンネルを被せておくと安心です。
天敵が集まるような工夫をするのも良いですね。
守りたい野菜の近くに紫蘇やレタスなどをおとり作物として育てるのも良いでしょう。
5.オンブバッタ駆除の方法
発生したら
比較的大型で動きがゆっくりとしているため、薬剤を使わなくても駆除できます。
幼苗についていたり、集団で加害されていたら捕殺しましょう。
葉に穴があいていないか、周辺の植物までよく確認します。
体色が緑色で見逃しやすいので、じっくり確認しましょう。
大きく育った株なら多少葉を食害されても問題ありませんよ。
効果のある薬剤・農薬
草花、スミレはスミチオン乳剤を、葉が傷つけ始めた幼虫の発生初期に散布し、また、周辺の雑草にも散布しておきましょう。
おわりに
この記事では、バッタの被害・生態・防除方法について紹介しました。
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