1.ゴボウ栽培について
耕土が深く、肥沃で排水のよい土壌を好み、酸性土壌に弱いので、苦土石灰による酸度の調整が必要です。
生育適温は20℃〜25℃ですが耐暑性があり、高温を好み、夏の暑さに負けずによく生長します。
ゴボウ自体は寒さにも強いのですが、地上部に関しては耐寒性が低いので、霜にあうと枯れてしまいます。
直根は6ヶ月かけて1m前後まで生長します。
ミニゴボウは、深さ30cmの耕起で種まきをし、3ヶ月ほど経って根長40cm前後で若どりします。
ゴボウは食用とするのは日本くらいで、外国では雑草に過ぎません。
2.ゴボウの品種について
ゴボウは品種によって根長1m前後の品種と根長40前後の品種(ミニゴボウ)があります。
①滝の川(ス入りが遅く、香り高く、太さ2.5〜3cm)
②純三年子滝野川大長(ス入りが少なく、肉質は柔らかで香気に富み、春まき秋どりに適する)
③常盤大長(春まき、秋まき両用。ス入りの遅い長太り)
④山田早生(早太りで白肌。ス入りが遅く、春まき夏どり)
ゴボウの根は地中深く伸びるため、収穫の際も土を深く掘る必要があり、家庭菜園はややハードルの高い野菜です。
そこでオススメなのが、野菜用培養土の袋を使った「袋栽培」です。
根の長さが40〜60cmのミニゴボウで挑戦しましょう。以下は、ミニゴボウの品種です。
3.ゴボウの育て方
土づくり
日当たりがよく、排水の良い肥沃な土壌を好みます。
種まきの2週間前に苦土石灰を、1週間前に完熟堆肥、有機配合肥料を施し、ショベルなどでよく混ぜながら深く耕します。
畝幅は60cm、高さは10〜30cmで畝を立てて、マルチをします。
土壌の適正酸度はpH6.5〜7.5です。
未熟な堆肥や過剰な肥料は、真っ直ぐなゴボウにならない原因になります。
堆肥はできれば前作にたっぷり入れておくのが望ましく、未熟なものは避けましょう。
種植え・植えつけ
種まきは春まきは3月上旬〜4月下旬で、秋まきは9月中旬〜10月中旬ですが、春まきが一般的です。
ミニゴボウは、真夏を除き3月中旬〜9月上旬までは可能です。
畝の中央に直径2cm、深さ1cmのまき穴を10〜15cm間隔で1条で作り、3〜4粒まきます。
好光性種子なので種が見えない程度に覆土し、手で土を押さえます。
ゴボウの種は、種皮に発芽抑制物質が含まれていて発芽しにくいです。
前日から一晩、水に浸けておくと発芽がそろいやすくなります。
また、ゴボウはホウレンソウとの相性がよく、混植もオススメです。
管理
間引き
本葉が1枚のときに2本残し、3枚のときに葉が上に向かって勢いよく伸びているものを1本残すように2回の間引きをします。
初期の生長はゆっくりなので、生長に合わせて気長に作業しましょう。
雑草が生えたら早めに取り除きます。
ゴボウは多湿が苦手で、乾燥には強いほうですが、あまり乾燥した日が続くときには注意しましょう。
あまり晴れた日が続くようなら、水をたっぷりと与えておきましょう。
追肥・土寄せ
2回目の間引きのときと種まきの45日後に、株元に化成肥料(8-8-8)30g/㎡を追肥し、表土とよく混ぜて株元に土寄せします。
収穫
根長40cm前後のミニ品種は種まきの70〜100日後、普通品種は120〜150日後が適期です。
まず、葉を株元から切り、取り除き、そのあとにスコップの側面をゴボウの根のそばにして、ゴボウに対して横向きに穴を掘っていきます。
根の先端近くまで掘ったら、穴の内側に倒すようにして収穫しましょう。
充分に掘らないとゴボウが途中で折れてしまうことがあります。
4.ゴボウのよくある生育不良|おもな病害虫
ゴボウは発芽しないという生育不良があり、また、根が直根性なので耕土を深くしないと、土の中の障害物に根があたって根がふたまたになることがあります。
5.まとめ
①連作を嫌うので、4〜5年は間を空ける。
②酸性土壌に弱いため、苦土石灰を使ってpHの調整をする。
③根は地中深くまで伸びるので、土は深く耕す。
④肥料切れは根の肥大悪化、肉質硬化を起こす。
⑤湿害に弱いので、水はけのよい畑で栽培する。
おわりに
この記事では、ゴボウの基本的な育て方について紹介しました。
ゴボウの袋栽培やゴボウ栽培のよくある質問などについては下記にまとめてあります。
また、下記では他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法をまとめていますので、こちらもあわせてご覧ください。