1.直まきで育てられますか?
苗から植えつける栽培に比べて収穫が遅くなりますが、育てることはできます。
直まきは無理な早まきはせず、十分温度の上がった5月ごろに種をまきます。
2〜3粒まいて1本に間引き、あとは通常の栽培と同様です。
2.カボチャの苗の育て方は?(苗作り)
カボチャは苗づくりも割と簡単で、本数も多くを必要としないので、自分の家で苗を育てるのには、適した野菜といえます。
発芽には25℃、生育には昼間25℃、夜間10℃くらいの温度が必要なので、4月上旬頃(関東南部以西)に箱まきし、ビニールをトンネル状にかけて発芽させます。
本葉一枚の頃、直径9cmぐらいのプラスチック鉢に移植します。
移植してからもまだ寒いことがあるので、鉢を並べた上からビニールトンネルを覆って保護しましょう。
5月に入れば、ビニールを徐々に取り外して外気にならし、本葉3〜4枚の時に畑に植えつけます。
4月下旬以降になれば、鉢に直接種まきし、発芽と生育初期だけビニールで保温するくらいで苗づくりができます。
床土には市販の育苗用土もしくは無病の畑土に腐葉土を3割くらいに加え、これに肥料は油粕を1鉢1つまみほど与えます。
3.完熟の目安は?|見分け方
完熟の目安は、果柄部分にある縦のすじがコルク状になって、表皮に爪を立ててみて、爪が立たないくらい堅くなっていたら完熟です。
玉を回さないで黄色くなった部分は、さらに熟すと濃い黄色に変化して完熟していたことがわかります。
4.肥料の与え方は?
カボチャは野菜のうちでも吸肥力が強い方で、開墾畑や荒れ畑でも十分生育するほどです。
ことに、第一番果が着果するまでに窒素肥料が効きすぎると、栄養生長ばかりが旺盛になって、実どまりが悪くなります。(つるぼけ)
一番果がとまらなかった場合は、果実負担がかからないので、また、つるの伸びを旺盛にするといった悪循環を繰り返してしまいます。
前作に多肥栽培をした野菜畑では、元肥は堆肥だけにし、1〜2果の着果を見てから、若干の化成肥料を施すくらいにします。
通常の畑の場合には、元肥に堆肥と油粕を施します。
量は畝の長さ1mあたり堆肥4〜5にぎり、油粕大さじ5杯くらいにします。
同じカボチャでも、①草勢の旺盛な西洋種や日本の晩生種、②草勢の弱い日本種の早生のもの、あるいは③雌花の多くつく近成性(ちかなりせい)のものなどで、肥料のやり方を加減し、後者のほうは多めに施します。
これらの要領は、少し慣れてくると、つるの伸び具合や葉の色などをよく観察することにより、およその見当がつくようにします。
葉色が淡く、葉肉が薄く、葉柄が徒長していたり、節間が伸びていたりするような場合は、追肥は着果を見てからの方が無難です。
着果までのチッ素の多肥は禁物です。
5.限られた場所での栽培方法は?
市民農園の限られた面積では、つるを這わせるカボチャは栽培しにくい野菜です。
スペースを有効に使って栽培する方法として、支柱栽培ができます。
苗を植えつけたら、本葉3枚ほどで親づるを止めて、2本子づるを伸ばして2本の支柱にそれぞれ誘引します。
下の方の孫づるは取って、上の方は放任します。
支柱1本に1〜2個のカボチャが収穫できます。
6.カボチャ栽培について
カボチャの基本的な栽培方法について土づくり〜収穫までをまとめました。
普通の栽培はある程度知っていて、より「収量が増え」「病害虫を減らす」「美味しい」カボチャを育てたい場合は【畑に直植え】や【草むら植え】をしてみてはいかがでしょうか?
また、カボチャのコンパニオンプランツをしてみたい方は下記もどうぞ。
カボチャとの混植に「オオムギ」「長ネギ」「トウモロコシ」がオススメです。効果と植え方をまとめています。
「つるがよく伸びるのに実ができない」「実つきが悪い」「実の裏が黄色くなっている」「雄花が咲かない(雄花や雌花が同時に咲かない)」「うどんこ病」についてなどカボチャのよくある生育不良やおもな病害虫についてはこちら。