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カボチャの混植、後作、前作は?|効果とその植え方

1.カボチャ×トウモロコシの混植

トウモロコシを育てる

効果

カボチャはつるを横に伸ばし、栽培には広い面積を必要とします。

またトウモロコシは風媒花(花粉媒介を風に頼る形の花のこと)のため、株数を多めにして受粉しやすくするのが普通です。

 

横に伸びるカボチャ縦に伸びるトウモロコシを組み合わせることで、同じ畝で栽培することができ、空間を有効活用できます。

トウモロコシは暑さや乾燥に強く、日光を好む性質があります。

 

カボチャは多少の日陰でもよく育ち、トウモロコシの根元を覆うように広がり、保温や雑草の発生予防など、マルチとしての役割も果たします。

また、トウモロコシはアンモニア態窒素を利用し、アンモニア態窒素が分解してできる硝酸態窒素は適度に抑えられるため、カボチャのつるぼけは起こりません。

トウモロコシとの混植は、カボチャの代わりにスイカウリ科の仲間などに応用できます。

植え方

カボチャ、トウモロコシともに品種は特に選びません。

種から育苗するにはどちらも3〜4週間かかります。

トウモロコシはポリポットに3粒まいて葉が2〜3枚のころに間引いて1株にします。

カボチャはポリポットに1粒まきをします。本葉4〜5枚で植えつけます。

植えつけの3週間前に完熟堆肥とボカシ肥を施して耕し、畝立てを行います。

 

5月上旬〜下旬にトウモロコシとカボチャの苗を同時に植えつけます。

カボチャは、子づるが2本伸びてきたら、親づるの先端を摘心します。

土が肥沃でない場合には1〜2回の追肥をおこないます。

トウモロコシの周囲にボカシ肥を一握り施し、軽く土に混ぜ込みます。カボチャには必要ありません。

トウモロコシは植えつけから60日程度で収穫します。カボチャは雄花の開花から50日程度がとりごろです。

カボチャは暖かいほうが育ちやすいですが、トウモロコシは植えつけから60日程度で収穫します。早めに植える場合は、カボチャの株にはビニールであんどん囲いをして、朝晩の寒さや強風から守ると良いです。

2.カボチャ×長ネギの混植

長ネギを育てる

効果

カボチャは比較的病気に強い野菜です。

しかし、しばしば疫病立ち枯れ病などの土壌病害が発生することがあります。

これらの病気にかかると株が生長の途中で枯れてしまったり、収穫後に追熟中の果実が傷んで食べられなくなったりします。

苗の植えつけ時に同時に長ネギを混植します。

長ネギの根に共生する細菌が出す抗生物質により、病原菌が減り、発病が抑えられます。

また、カボチャと長ネギは好んで利用する養分の種類が異なりますので、競合が起こることはまずありません。

過剰な肥料分は長ネギが先に吸収するため、混植するとカボチャのつるぼけが起こりにくく、実つきが良くなります。

長ネギとの混植は、キュウリ、スイカ、メロンなどにも応用できます。

植え方

カボチャ、長ネギともに品種は特に選ばなくて良いです。

長ネギは購入苗か、3月上旬〜中旬に種まきをして苗を育てます。

前年から育てたいものを利用しても良いです。

植えつけの3週間前に完熟堆肥とボカシ肥を施して耕し、畝立てをおこないます。

 

5月上旬〜下旬にカボチャと長ネギの苗を同時に植えつけます。

カボチャの株の周囲にビニールであんどん囲いを作り、朝晩の寒さや強風から守ると生育がよくなります。

子づるが2〜3本伸びてきたら、親づるの先端を摘心しましょう。

追肥は施す必要がありません。

カボチャは雄花の開花から50日程度がとりごろです。

晩秋に収穫する「冬至カボチャ」の場合は、あらかじめ植えておいた長ネギのそばに、7月下旬にカボチャの種を直まきしましょう。

3.カボチャ×オオムギの混植

オオムギの育てる

効果

カボチャの果実を充実させるには、雌花のついた節(着果節)から先端に葉が10枚以上あるのが理想です。

葉が15枚以上つくと、1本のつるで2果を育てることも可能です。

 

葉を多くし、充実させるには、つるが伸びる先を順次、敷きワラで覆って保湿し、根が伸びやすくしてやることが大切です。

オオムギを一緒に育てると、その面倒な敷きワラが不要になります。

オオムギは春から初夏にまくと樹勢が高くならず、地表を覆うように放射状に葉を広げます。

土を保湿し、同時に他の雑草の発生を抑制するため、カボチャの根がよく広がります。

 

また、オオムギの葉にカボチャの巻きひげが絡んで株が安定し、つるがよく伸びて、葉の枚数も増え、結果として美味しい果実が収穫できます。

オオムギとの混植は、スイカ地這いキュウリなどにも応用ができます。オオムギの代わりにエンバク、白クローバーをまいても良いですが、夏場のエンバクは草丈が高くなりやすいので、随時踏みつけて寝かせる必要があります。メヒシバやオオバコなど自然に生える雑草を利用する「草生栽培」も一つの方法です。

植え方

カボチャの品種は特に選びません。オオムギはリビングマルチ用の品種も販売されています。

植えつけの3週間前に完熟堆肥とボカシ肥を施して耕し、畝立てをおこないます。

5月上旬〜下旬にカボチャを植えつけたら、株の周囲にビニールであんどん囲いを作り、保護します。

レーキなどで表面をならして、穂を軽く土で覆っておきましょう。

 

子づるが2〜3本伸びてきたら、親づるの先端を摘心します。

追肥は施す必要がありません。

カボチャは雌花の開花から50日程度がとりごろです。オオムギは真夏になると暑さで枯れます。

冬至カボチャの場合は、真夏に枯れたオオムギの葉がマルチ代わりになります。カボチャの収穫後、枯れたオオムギの緑肥としてすき込むと良いです。

4.玉ねぎ⇨カボチャの前作、後作

玉ねぎを育てる

効果

玉ねぎの収穫時期は品種にもよりますが、5〜6月ごろです。

畑を遊ばせないで、玉ねぎの収穫前にカボチャを苗で植えつけます。

玉ねぎの根に共生する細菌が抗生物質を分泌してカボチャの土壌病原菌を減らします。

カボチャはしばしば土手などで自然生えするように、もともと肥料分をあまり必要としません。

玉ねぎの栽培では残肥が多くなりがちなので、土作りを省略してカボチャを植えつけても十分よく育ちます。

6月まきの地這いキュウリゴーヤでも応用できます。

方法

玉ねぎ、カボチャともに特に品種は選びません。

玉ねぎは晩生よりも早生品種だと早く収穫ができ、カボチャに移行しやすいです。

 

カボチャはつるが広がるため、一定の面積が必要なので、事前によく計画して玉ねぎの栽培をおこないましょう。

土づくりは行わず、カボチャの植えつけ場所の玉ねぎを早どりして、すぐに苗を植えつけます。

根づくまでカボチャの株の周囲にビニールであんどん囲いを作り、強風から守ると生育がよくなります。

 

子づるが2〜3本伸びてきたら、親づるの先端を摘心します。追肥は施す必要はないです。

カボチャは雌花の開花から50日程度がとりごろです。

玉ねぎは品種によって収穫適期がほぼ決まっているので、よく調べてから、タイミングよくカボチャの苗づくりや苗の入手をこないます。極早生品種などで玉ねぎを早く収穫した場合も施さないで、カボチャの植えつけに移ります。

5.カボチャ栽培について

土づくり〜収穫までの栽培の基本を下記にまとめています。

「つるぼけ」や「雄花が咲かない」などのカボチャのよくある生育不良とおもな病害虫はこちらにまとめています。

最後に、「完熟の目安は?」「苗づくりは?」などのカボチャ栽培でよくある質問をまとめましたのでこちらも参考にしてください。

普通の栽培はある程度知っていて、より「収量が増え」「病害虫を減らす」「美味しい」カボチャを育てたい、場合は【畑に直植え】や【草むら植え】をしてみてはいかがでしょうか?

下記に植え方や効果をまとめましたので参考にしてみてください。