1.ゴーヤ(ニガウリ)栽培について
「苦瓜」という名前のごとく独特の苦みが最大の特徴で、苦味の成分はモモルデシンで、これが夏場の食欲をそそります。
熱帯アジア原産で暑さに非常に強く、生育が旺盛で、病害虫も少なく育てやすいです。
つる性なので、支柱を立てて園芸用ネットを張り、つるを誘引して育てると良いです。
2.ゴーヤ(ニガウリ)の品種
大長品種(長さ約35cm)、中長品種(長さ20〜25cm)、短紡錘形品種(約15cm)などに分類されますが、いずれも栽培しやすく、初心者でも十分に収穫を楽しむことができます。
①さつま大長れいし(大長品種。果皮は鮮やかな緑色。)
②島さんご(中長品種。通常アバシー。果実の揃いがよく、果皮も濃緑色で美味しい。)
③太れいし(育てやすく収量性も高い。家庭菜園向き。)
④白れいし(短紡錘形品種。果皮は真っ白で、外観が美しくべランダ栽培でも楽しい。苦味が少ない)
3.ゴーヤ(ニガウリ)の育て方|栽培方法
土作り
植えつけ前の2週間前に苦土石灰を畑全体に散布し、よく耕し、次に、1週間前には堆肥、化成肥料を散布してよく耕します。
畝は幅60〜100cm、高さは10cmで立てます。
また、黒マルチをすると除草の心配が少なくなり、地温が上がり、生育も早くなります。
適正な土壌酸度はpH5.5〜6.5です。
種まき・植えつけ
植えつけ
日当たりと水はけの良い場所が適していますが、土壌の適応性は高いです。
植えつけの時期は5月中旬〜6月上旬で、株間50cmで植え穴を掘り、たっぷりと水やりしてから苗を植えつけます。
植えつけ後、風が強い場合は、仮支柱を立て、苗をひもで誘引します。
種まき
苗を育てる場合は、育苗期間が約30日なので、植えつけから逆算して種をまきましょう。
発芽適温は25℃〜30℃ですので、大体4月下旬〜5月上旬に種まきをします。
まず、9mmポリポットに種を2粒まき、発芽して本葉が1枚展開したら1本に間引きます。
次に週に1回液肥を水やり代わりに施し、肥切れに注意しましょう。
種まきから約30日後、本葉が3〜4枚程度に生長したら植えつけます。
ゴーヤは発芽するまで10日ほどかかるので注意しましょう。
管理
支柱立て・誘引
つるが伸びてきたら、支柱を立て、ネットを張り、つるを誘引します。
支柱の長さは2m、本葉は3〜4本とし、苗の後方に50cm間隔で支柱を立て、ネットをひもで張っていきます。
週に一度を目安に、つるを定期的にネットなどに誘引します。
整枝・わき芽
つるが支柱の高さに達したら(本葉が6〜7枚のころ)先端を摘心し、わき芽を3〜4本伸ばします。
また株元から本葉5〜6枚くらいまでのわき芽は取って、風通しを良くしておきましょう。
人工受粉
夏至の頃をすぎても実つきが悪い場合は、人工受粉をおこなうと実つきが良くなります。
晴れた午前中に、雄花を取り、雌花に花粉をこすりつけましょう。
水やり・追肥
乾燥が続く高温期は、朝か夕方に十分水やりをおこなうと、育ちが良くなります。
肥切れしないように、月に2回ほど化成肥料を追肥します。
収穫
その品種の収穫適期の長さになったら順次収穫していきます。
開花日からおよそ15日〜20日たち、果実の形が完成したら収穫できます。
果実が緑色、または白色が鮮やかなうちに早めに収穫しましょう。
そのまま完熟させてしまうと果皮がオレンジ色に変わり、種の回りが赤いゼリー状の物質に覆われて甘くなってしまいます。
苦いのは若いうちだけなので収穫適期をのがさないようにしましょう。
4.ゴーヤ(ニガウリ)のよくある生育不良|おもな病害虫
とても丈夫な野菜で、病気や害虫の心配はほとんどありませんが、極端に乾燥が続いたり、栄養不足で株が弱ると病害虫を発生する可能性があります。
5.まとめ
①開花から15日〜20日ほどで若どりする。
②ネットを張って誘引すると育てやすい。
③果実が少ない場合は人工授粉をする。
④風で苗が倒れないように仮支柱を立てる。
⑤毎月2回の追肥をおこない、肥料切れを防ぐ。
この記事では、ゴーヤの基本的な育て方について紹介しました。
下記では、ゴーヤの仕立て方をまとめています。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。