ローズマリーは古くから不老、美容のハーブとして愛用され、肉や魚の臭い消し、香りづけの他、頭痛、風邪、通風などの服用にも重用されます。
この記事では、そんなローズマリーの育て方・栽培方法についてまとめました。
ローズマリーについて
多年性の小低木ですが、種類によって適地では1.5〜2mにも達します。
葉は細長く線形で、表は緑色、裏は白銀色です。
常緑で、年を経ると茎は捻れて太くなり、木質化します。
ローズマリーは温暖な気候を好みますが、耐暑、耐寒性もあり、栽培は比較的簡単です。
日当たりがよく、水はけと通気性に富む土壌を好みますが、やせた土地でもよく育ちます。
挿し木で増やすのが一番ですが、株分けや、種から苗を作ることもできます。
露地栽培(挿し木):挿し木4月〜6月、植えつけ9月中旬、収穫(2年目以降)3月〜11月下旬
露地栽培(種まき1年目):種まき5月、植えつけ9月中旬、収穫(2年目以降)3月〜11月下旬
多湿に弱いので、梅雨の前に混み合った枝を切りつめて風通しをよくします。
真夏には美しい薄青色の花を咲かせますので、摘み取ってサラダの飾りなどに用いると良いです。
ローズマリーには立性種と匍匐性種があり、それぞれに花の色が青、白、ピンクなどの品種がありますが、匍匐性種は鉢植え向きです。
プロストラータス・ローズマリー(日野春ハーブガーデン):匍匐性で、花壇の縁取りに最適。花は淡いブルー。
日野春ブルー・ローズマリー(日野春ハーブガーデン):半匍匐性で花つきがよく、大型の青花が一面に咲く。
マジョルカピンク・ローズマリー(日野春ハーブガーデン):葉は小ぶりで分枝が少なく、花は淡いピンク色。
マリンブルー・ローズマリー(日野春ハーブガーデン):戦前からある定番品種。生育旺盛で、株立ちが良い。
苗づくり・植えつけ
市販苗または仕上がり苗の場合は、伸びた枝先を摘み取り、挿し木して苗を作ります。
挿し木の場合は、若い枝先7〜8cm(穂の半ばから下の葉をとる)を水揚げして挿し床に挿します。
発根したら3号ポリ鉢に植え替えましょう。
種から苗を作る場合は、種まき専用用土に種をまき、草丈が6〜7cmに伸びたら、ポリ鉢に植え替えます。
畑の準備は、元肥は不要で、畝を高く上げて排水をよくした上で、苗を植えましょう。
株間は品種によって大きく異なり、立性種は30cm、匍匐性種は広めの50cmにすると良いです。
整枝・収穫
梅雨入りする前に、混み合った枝を取り除き、風通しをよくしておきます。
開花直前の頃、大きく刈り込んで新しい枝に更新しましょう。
管理の工夫として、マルチングをして過湿を防いだり、防寒のため不織布、ネットをかけます。
寒冷地では、防雪も兼ねてトンネルを掛け、また、防風ネットを張るのも良いです。
株が大きく生長したら、上の方に伸びた新葉を適宜摘み取って収穫します。
生葉、乾燥葉を肉料理の香りづけやスープ、シチューに入れたり、小枝を肉の中に入れたり、焼肉の下敷きにしたりして臭い消しに使ったりします。
おわりに
ローズマリーは用途がたくさんあり、とても便利です。
バッと使いたい分をすぐ使うことができるように鉢やプランターづくりにして、身近で育てておくと重宝しますよ。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法をまとめています。
立性:枝や茎が立つように上に伸びる性質のこと。
匍匐性:植物の茎や枝が地面をはうように伸びる性質のこと。