1.ノビルの酢漬け|効果
ノビルはあぜ道や土手などによく生えているヒガンバナ科の草で、細い葉が伸び地下には小さく膨らんだ鱗茎があります。
同じヒガンバナ科のニンニク同様の臭いがします。
臭いの成分はアリシンと呼ばれる硫黄化合物です。
鱗茎部分を刻んで酢や木酢液に漬け込み、成分を抽出して害虫忌避に役立てます。
また、アリシンには強い殺菌作用があるのでノビルの酢漬け液を利用すると、うどんこ病やベト病などの病気予防になります。
密閉容器の中に、ノビルの鱗茎を細かく刻んだものを入れ、酢または木酢液を注いで冷暗所に約2ヶ月置けば、
害虫忌避効果、病気予防効果のある自然農薬ができあがります。
使うときは、水で約500倍に薄めて野菜に週に2〜3回のペースでスプレーします。
ニンニクの酢漬け同様に、トウガラシの酢漬けやトウガラシの焼酎漬けと混合して利用すると、効果がいっそう高まります。
なお、酢漬けの自然農薬を希釈する際には、せっかくの酢の効果が半減するので石けんは用いません。
・野山に生えるノビルを利用
・酢や木酢液に漬け込んで2ヶ月
・害虫忌避、病気予防に
2.ノビルの酢漬け|作り方
【準備物】
○ノビル‥‥適宜
○酢、または木酢液
①ノビルの鱗茎を刻む
ノビルを採ってきて、鱗茎部分を刻んでお来ます。
細かく刻んで細胞を壊すと、臭いの成分のアリシンが増えます。
手に臭いがつくので、ゴム手袋着用がオススメです。
②酢を注ぐ
酢は、穀物酢、果実酢などを利用し、合成酢は使わないようにしましょう。
木酢液を利用するのもオススメで、木酢液を250ml注いで栓をします。
③2ヶ月漬けておく
冷暗所に2ヶ月置いたらできあがりです。
酢や焼酎に漬けた自然農薬は腐らないので、長期間保存が利きます。
④ガーゼでこす
ノビルの酢漬け液は、ガーゼでこして使いましょう。
カスが混ざると、スプレー容器が目詰まりしてしまいます。
3.ノビルの酢漬け|使い方
ノビルのカスをガーゼでこし取って、約500倍に水で薄めて野菜にスプレーします。
水500mlに1mlを加えます。
トウガラシの酢漬け1mlを加えて混合液をつくるのもオススメで、害虫忌避、病気予防効果がさらにアップします。
使用時には、ゴム手袋、マスク、ゴーグルをするのが良いです。
2〜3日に1回のペースで利用し、収穫の3〜4日前からは使用をやめます。
おわりに
今回は、ノビルの酢漬けの作り方や使い方について紹介しました。
下記には、他にも20種類以上の自然農薬をまとめていますのでこちらも参考にしてください。