イタリアナスはイタリアでは、カプリス(caprice)、フランスではオベルジーヌ(aubergine)と呼ばれています。
インド原産のナスで、カプリス以外にも「ゼブラ」「ティグリナ」「フェアリーテイル」などがあります。
ミネラル、βーカロテン、ビタミンC、食物繊維とポリフェノールをなど多く含んでいます。
この記事では、そんなイタリアナス(カプリス)の育て方・栽培方法についてまとめています。
イタリアナス(カプリス)栽培について
イタリアナスの形には、丸形、長形、卵形などがあり、また色は紫だけでなく濃紫色、白色、白色に薄紫の縞模様が入ることもあり、多様です。
典型的なカプリスは、長卵形で紫地に白の縦すじが入っています。
フィレンツェナスのように、小玉のスイカぐらいの大きさのものもあります。
日本では、ナスは果実が紫色の品種だけが古くから栽培されてきました。
しかし、近年では、多様な色のナスが利用されている東南アジアや欧米の影響を受け、日本でもカプリスなどの白色果の栽培が増えています。
土づくり
イタリアナスは、栽培の中心がローマより南のイタリア南部で、特にシチリアで多く生産されていることからわかるように、高温多湿を好み、日あたりの良い場所が良いです。
シチリアではハウス栽培もおこなわれていて、今では年中栽培されています。
栽培期間が長いので、根がよく広がるように植えつけの4週間前に堆肥と、土壌酸度がpH6.0〜6.5になるように苦土石灰を入れて、十分に耕しましょう。
余力があれば、植えつけ1週間前に、化成肥料を少し混ぜこんで畝を立てると良いです。
種まき・植えつけ
一般には3〜4月に種まきして、初夏から秋に収穫します。
直まきもできますが、苗床で育苗して植えれば収穫時期が早まります。
発芽適温は15〜25℃で、生育には22〜30℃くらいの暖かい気候を好み、耐暑性があります。
苗が本葉6枚くらいになって一番花が咲くころに、畝間100cm、株間50〜60cmくらいで植えつけます。
連作障害が出やすいので、接木栽培ができると良いです。
接木栽培は連作障害を回避することができ、また、樹勢も維持することができます。
接木栽培をしない場合は輪作を多く取り入れましょう。
更新剪定・収穫
イタリアナスは暑さには強いですが、夏の猛暑の時期には樹勢が低下しますが、切り戻し、更新剪定をおこなえば、樹勢が回復して秋から収穫が再開できます。
種まきの後、3ヶ月ぐらい経った頃から、形の悪いナスを摘果し、残ったナスが大きくなってくるので、収穫を始めましょう。
おわりに
イタリアナスは日本のナスに比べて、水分が少なく肉質はややかためです。
果肉を厚めに切ってステーキのように焼き、田楽にして、あるいはオリーブオイルで食べてもよいですね。
日本ではなかなかお目にかかれないイタリアナス、ぜひ一度育てて見てはいかがでしょうか。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法をまとめています。
接木苗:普通の苗の一部を切ってそこに別の苗を繋ぎ合わせた苗を指す。元々の根のある苗を台木、繋ぎ合わせた実のなる苗を穂木と呼ぶ。