1.トウガラシの栽培について
世界の三大香辛料の一つとして有名で、辛みのある種類がトウガラシ、辛味のない種類がピーマンです。
気温の高い環境を好み、夏の暑さに強く、比較的病害虫が少なく栽培は容易です。
世界一辛い香辛料のハバネロやタバスコもトウガラシの一種です。
2.トウガラシの品種
・タカノツメ(辛味の強い定番品種、日本で一番普及している)
・羅帝(タカノツメを超える激辛、乾燥させて利用)
・ハバネロ(栽培は容易、辛さはギネス記録に認定)
・スピノーザ(若どりすればマイルドで生食でき、熱すると辛くなる)
3.トウガラシの育て方
土づくり
日当たりがよく、水はけのよい肥沃な土壌を好みます。
収穫期が長いので、有機物を多く施すように注意し、まず、植えつけの2〜3週間前に苦土石灰を畑全面に散布し、良く耕します。
次に、1〜2週間前に堆肥、ナタネかす、化成肥料、ヨウリンを全面散布ないしは溝施肥します。
畝は幅60cmの1条植えか120cmの2条植えにし、高さ10〜30cm(水はけ状況による)にします。
ポリマルチでマルチングすると、生育が早く、収穫量が多くなります。
土壌の適正酸度はpH6.0〜7.0です。
植えつけ
中間地では、遅霜の心配がなくなった4月下旬〜5月下旬に植えつけ、暖地もほぼ同時期ですが、寒冷地の場合は1ヶ月ほど後ろにずれます。
株間は45〜50cmで植え穴に水を注ぎ、引いたら植えつけます。
植えつけ後、60〜70cmの竹棒などを仮支柱として立て、地際から15cmほどのところをヒモで8の字に結んで誘引しましょう。
トウガラシの苗は、葉が弓状に垂れ下がっていない、下葉が枯れていない元気のよい苗を選びましょう。
管理
整枝
最初の実が第1果で、トウガラシの仲間は、第1果から自然に枝分かれします。
第1果の下のわき芽(葉のつけ根から出ている葉)を摘み取ります。
放っておくと茎が伸び、その分の養分を奪うとともに、株元の風通しが悪くなります。
基本は手でわき芽を摘み取りましょう。
本支柱・追肥
植えつけから約1ヶ月、草丈50cmほどで本支柱を立て、30cm付近で結びましょう。
このときに1回目の追肥として化成肥料(8-8-8)ひとつまみを株元にまきます。
2回目以降の追肥・土寄せ
生育に応じて1ヶ月に1〜2回、マルチを開いて化成肥料(8-8-8)30g/㎡を散布します。
土寄せが終わったらマルチを戻します。
収穫
開花後60日後で真っ赤に熟してきて、収穫期を迎えます。
株ごと抜いて収穫し、軒下などで乾燥させる方法と、赤く熟した果実をポキポキ摘み取って収穫を楽しむ方法があります。
収穫期に入った後も次々と果実が育つので、9月までには1ヶ月に1〜2回の追肥をおこないます。
4.トウガラシのよくある生育不良|おもな病害虫
トウガラシ栽培する中で果実に穴があいていたり実が左右非対称で一部がへこんでいたりする生育不良があります。
5.まとめ
①栽培期間が長いので肥料切れに注意。
②支柱を立てて株の倒伏を防ぐ。
③ナス科の跡地は4〜5年あけてから。
④遅霜の心配がなくなってから植えつけます。
⑤ポリマルチで生育を促進させる。
この記事では、トウガラシの基本的な育て方・栽培方法について紹介しました。
下記では、他にもトウガラシ栽培についてまとめています。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。