1.ヘチマの栽培について
東南アジア原産の、未熟果(幼果)を食用とする果葉です。
現在栽培されているのは2種類で、普通種のほか、実の表面に10本の稜角があるトカドヘチマです。
完熟果は繊維用として利用され、地際のつるを切り採取するヘチマ水は化粧水に使われます。
生育適温は25〜30℃と高温性で、土壌適応性は広く、生育も旺盛です。
また、つる性のため、支柱やネットなどを張って棚仕立てにするのが一般的です。
食用とする時は、開花後10日後程度で繊維の発達しない幼果を収穫します。
2.ヘチマの品種
3.ヘチマの育て方
土づくり
土壌の適応性には優れていて、日当たりがよく、生育適温の範囲内にある畑で育てましょう。
まず、植えつけの2週間前に苦土石灰を散布し、よく耕しておきます。
次に、堆肥と化成肥料を散布し、よく耕して幅60cm、高さ10cmの畝をつくります。
土壌の適正酸度はpH5.8〜6.8です。
種植え・植えつけ
生育適温が高いので、中間地では5月上旬〜下旬に植えつけます。
寒冷地では5月下旬〜6月中旬が植えつけ適期で、暖地では4月中旬〜5月上旬に行います。
株間60cmで植え穴を掘り、水をたっぷり注ぎ、水が引いたら苗を植えつけます。
植えつけたら株元を押さえて安定させ、もう一度たっぷり水をやります。
管理
支柱立て・誘引
植えつけから2〜3週間後、つるを誘引するための支柱を立てます。
棒状の支柱ではヘチマの長いつるをカバーできないので、アーチ型のパイプなどを組み立て、上からネットを被せてつるを誘引します。
追肥・土寄せ
つるが60cmくらいまで伸びてきたら、化成肥料(8-8-8)30g/㎡を株元に散布し、軽く土寄せします。
収穫
長さ20〜25cm、開花後8〜10日の若い果実を収穫します。
タワシ用には開花後40日〜50日の完熟果を使います。
4.ヘチマのよくある生育不良|おもな病害虫
特に発生しやすい病気はありませんが、害虫はアブラムシが発生する場合があります。
5.まとめ
①高温で乾燥する時期はこまめに水やりをする。
②つるが長いのでパイプなどを支柱にする。
③開花後8日前後を目安に収穫する。
④病気には強いがアブラムシの防除は必要。
⑤開花後40日〜50日でタワシ用の完熟果となる。
この記事では、ヘチマの基本的な育て方・栽培方法について紹介しました。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。