カブを育てる上でよくある生育不良が、スが入ったり、害虫に食べられたりすることです。
この記事では、カブを育てる上での生育不良とおもな病害虫についてまとめましたのでぜひ参考にしてください。
カブの育て方については土づくりから収穫までのポイントを下記にまとめています。
1.カブのよくある生育不良
根の形がいびつで丸くならない(形が悪い)
カブは直根類といって、肥大した胚軸と根を食べる野菜です。
種まきは直まきのみ、間引きの際も、残すかぶを傷めないよう、慎重に扱うようにましょう。
根の形が悪い、大きくならないなどのケースは、間引きの間隔を適正にとることや、双葉の形の整ったものを残すなどの丁寧な作業で防げることが多いのです。
条まき、点まきを問わず、何回に分けた間引きで株数を調整し、最終的に株間10〜12cmぐらいにします。
根肌にぽつぽつと小さな穴があいてる
キスジノミハムシの幼虫の食害痕でしょう。
おもに4〜10月ごろに発生し、根菜類の根もなめるようにして食い荒らします。
アブラナ科野菜を連作すると多発する傾向があるので、連作をしないようにします。
寒冷紗で覆って成虫の飛来を防ぐことが大切!
根が割れる
カブの栽培でいちばん大きな問題となるのがこの裂根で、つくり方によっては、半分以上も割れてしまうことさえあります。
この原因は、主に根からの吸水や養分吸収が順調に行われず、根の表皮と内部の組織の肥大のバランスがくずれるために起こるものです。
ですから、畑の水分の急変によって根が割れることが起こります。
昔から、よい品質のカブがつくれる適地は、土が重粘で、土壌に乾きにくい沖積地とされていたのは、このような理由からなのです。
普通の畑やプランター栽培では、水やりを切らさないように注意しましょう。
カブは、厚めにまいておき、途中2〜3回くらい間引きするのが普通です。
この間引きを早くしすぎて、はじめから勢いよく育ち過ぎても、裂根することが多いと言われます。
本葉2〜3枚のとき、はじめて葉が重ならない程度に間引くようにすることです。
収穫期がおくれた場合も、内部が肥大しすぎて割れてしまいます。
とくに、春まきのものは、育ちが早いので、取り遅れないように注意します。
この裂根は小カブに多く、中〜大カブや赤カブにはそう目立たないもので、家庭用なら、とりおくれの裂根以外は、多少調理の手間はかかりますが結構利用できます。
スが入る
小カブの収穫適期はカブの直径から5cm程度に太ったころです。
収穫が遅れると根の一部が白く海綿状になることがあり、これを「ス入り」といい、細胞が部分的に枯死するために起こります。
枯死した細胞は煮ても柔らかくならず、漬物にした時も塩分が入らないので、品質が落ちます。
ス入りは根部の生長と葉の成長のバランスが崩れる生育後半に起きやすく、根の肥大が旺盛なのに葉の生育が衰えた状態で起こるので、葉が元気なうちに収穫します。
早めに収穫する分には問題がないので、早どりを心がけましょう。
小カブから、中カブ、大カブとしても使える品種では、小カブでの収穫時に飛び飛びに株を残し、中カブや大カブに育てて収穫することができますよ。
2.カブのおもな病害虫
根コブ病
食用する根に、こぶができて根が働かなくなる根コブ病は、カブには被害の大きい病気です。
アブラナ科の野菜を連作すると菌の密度が上がって発生し、酸性で水はけの悪い土壌で出やすくなります。
発生してからの対策はないので、発生が予想される場合は、予防のため、種まきの前に根コブ病の農薬を土壌混和します。
軟腐病
地面近くの葉や茎から根にかけてベトベトに腐ってしまいまうのが軟腐病です。
発症した株はすぐに処分し、周囲の土も処分します。
濃斑細菌病
葉に黒い斑点が発生する病気で、台風の後などに発生しやすいです。
土寄せして苗をしっかりさせ、葉が土で汚れたら洗い落としましょう。
アブラムシ
アブラムシは、新芽や葉裏に体調1mm程度のムシが群生して植物の汁を吸います。
見つけ次第、筆などで紙の上に払い落として処分します。
アオムシ
アオムシは、モンシロチョウの幼虫で、葉を食害します。
蝶が飛んでいたら、卵がないか確認します。見つけ次第、処分します。
シンクイムシ
ハイマダラノメイガの幼虫で、葉の芯や生長点のあたりを食害します。
新芽や芯の部分をよく見て、害虫を見つけ次第、処分します。
キスジノミハムシ
幼虫は根を成虫は葉を食害する小さな甲虫です。
成虫を見つけ次第、捕らえて処分します。
おわりに
この記事では、カブの生育不良と病害虫について紹介しました。
下記では、病気と害虫を一覧にしてまとめていますので、コチラもあわせてご覧ください。