1.深植え
効果
長ネギは、生長に合わせ土寄せをして、軟白部分を長くします。
しかし、土寄せを繰り返すと畝が次第に高くなり、後半の土寄せには多大な労力がかかります。
そこで、植えつけの際に植え溝を深く掘ることで、土寄せの労力を軽減させます。
ただし、長ネギは多湿が苦手なので、水はけの悪い畑ではなく、水はけの砂質土で行いましょう。
長ネギは乾燥と高温には弱く、夏に乾燥すると生育が悪くなります。
深植えでは、根が地中の深い部分にあるため乾燥しにくく、夏の乾燥被害を軽減できます。
植え方
植え溝は、普通栽培の2倍程度である30cm前後まで深く掘ります。
苗は普通栽培と同じように準備し、根も半分程度まで切りますが、葉は切りません。
そして、植えつけの際は、葉の分岐部は土から出るように、株元の部分に土をかけます。
また、畑の周囲には、雨水が流れ込まないように、深さ30cmの溝を掘っておきます。
茎葉が伸長したら、葉の分岐部にかからないよう、溝を埋めるように土をかけます。
その際、普通栽培と同じようにワラを敷き、追肥を行い、これを生長に応じて3〜4回程度繰り返します。
深植えでは、軟白部分が地中の深い位置にあるので、収穫時にスコップなどで傷つきやすく、確認しながら丁寧に掘り上げましょう。
2.3〜5本斜め植え
効果
長ネギは、集団で植えられることを好み、1本で育てるよりも草勢が強くなります。
また、互いの葉鞘(白い部分)が触れ合うように生育させると、柔らかくなり、高品質のネギが収穫できます。
1本ずつ離して植えられると、強く展葉するため、葉の老化が進み、葉につながった葉鞘はかたく筋っぽくなります。
一方、集団で植えられていると、土の中で軟化します。
植え方
苗は、普通栽培と同じように準備し、畑は、植えつけの3週間以上前に、完熟堆肥と有機質肥料を施して耕します。
植え溝の深さは20cmとし、苗が斜めになるよう、30度程度の傾斜をつけます。
苗は株間15〜20cmで、根と葉を半分程度切って、3〜5本を1箇所にまとめて、溝に寝かせるように斜めに植えつけます。
土寄せは、普通栽培と同じように、茎葉の伸長と合わせ3〜4回に分け、葉の分岐部にかからないように行います。
収穫の際は利用分だけを掘り上げ、隣の集団の軟白部分を傷つけないように注意しましょう。
11月中旬以降は一斉に掘り上げ、20cm程度掘り下げた穴に寄せ植えすると、春先まで柔らかいまま利用できます。
おわりに
この記事では、ネギの上手な育て方について【深植え】と【斜め植え】を紹介しました。
他にも下記にはネギ栽培に関してまとめています。
下記では、100種類以上の野菜の育て方と栽培方法についてまとめています。