1.芽が伸びだしてからの管理は?(芽かき)
じゃがいものイモは、塊茎(かいけい)と称されるように、種イモから地表に向かって伸びた茎から、横に何本も発生した地下茎の先端がふくらんでできるものです。
芽がたくさん伸びていると、地下で込み合って大きなイモがつかないので、芽が地上に出てきたら、勢いのよいもの二本を残して、他はイモが動かないように注意しながら、かき取ってしまいます。
残す芽の元のところの土を手のひらで押さえるようにして、芽をかくとうまくいきます。
強い晩霜がありそうなら芽かきを遅らせます。
そうすると芽が重なり合うので、全部が霜害を受けなくてもすみます。
こうして整理しても、種イモから上の土があまり少ないとイモが肥大できず、また地表に現れることがあるので、土寄せをしてやる必要があります。
土寄せは、あまり早く多く行うと、地中の温度の上昇を妨げるので、一回の量はせいぜい5〜6cmにして、二回くらいに分けて行います。
そのつど、株のまわりに、化成肥料を一株当たり10g程度ばらまき、土と混ぜるようにしながら、株元へ土を寄せてやります。
4〜5月には、盛んに草が生えてくるので、土寄せは草を抑えるのにも好都合です。
大きい草が残れば、ついでに草取りもします。
あまりおそくまで土寄せしても、イモの育ちには、間に合いませんから、4月中旬〜下旬頃には終えるようにすることが大切です。
2.芽かきをするのはなぜ?
一株あたりの収量はほとんど決まっています。
芽が多いと小さなイモがたくさんでき、芽が少ないと大きなイモができます。
1〜2本にすることで、イモの数を少なくして大きく育てるのが目的です。
3.花は摘み取ったほうが良い?
花を摘み取ったほうが若干収量が増えます。
摘み取ることで養分がイモの充実に回るのが事実ですが、わずかなので花はとっても取らなくてもどちらでも良いです。
ピンク、紫、白など色んな花を咲かせるので、花を楽しむのも良いですね。
4.収穫したイモやスーパーで買ったものを種イモにできる?
自分で栽培、収穫し収穫したイモは、ウイルス病に感染している可能性があるので、種イモとして使うのはやめたほうが良いです。
種苗店などで販売している種イモは、厳密な栽培条件のもと、検査でウイルス病などに侵されていないことが確認済みのものです。
ウイルス病にかかると、生育異常を起こして収量が著しく低下する傾向があるので要注意です。
同様に、スーパーで食用に買ったじゃがいもを植えるのもオススメできません。
5.イモの保存方法は?
収穫時と保存方法の差で、イモの貯蔵性が変わってきます。
収穫は晴れた日が2〜3日続いて、土が乾いた日が理想的です。
雨の日や土がぬれているときに収穫すると、掘ったときについた傷口から腐り始めることもあります。
収穫したイモは、半日程度畑で乾かしたのち、1〜2日風通しのよい日陰に広げておきます。
そして、軽く土を払って段ボールなどに入れて涼しい日陰に置けば、3〜4ヶ月はもちます。
水分は厳禁なので洗わないようにしましょう。
6.コンテナ栽培の方法は?コツは?
根菜類はできるだけ深い容器や土のう袋などでつくるのが良いでしょう。
植えつけ時は、容器の半分くらいまで土を入れ、成長に応じて土を足していく「増し土」というやり方をします。
じゃがいもの場合は、芽かきと開花時の2回おこないます。
種イモよりも地面に近い場所に新イモがつくので、増し土をして育つスペースを作ってやります。
7.じゃがいもはなぜナス科の植物と育てられないの?
共通の害虫がいて、宿主のジャガイモから病害虫が大量移動してしまいます。
ジャガイモはトマトなどと同じナス科の植物で、共通する病害虫が多くいます。
ジャガイモは高温が苦手で、気温と温度が高くなる6月半ばを過ぎると病気で枯れることがあります。
この時期にトマトなどのナス科の野菜が近くにあると、ジャガイモの病気が感染したり、害虫が移動したりするなど、他のナス科の野菜に影響を及ぼすので、ジャガイモは6月初めに収穫してしまうと良いでしょう。
ジャガイモの収穫後や枯れた後に、害虫のニジュウヤホシテントウは、他のナス科の野菜へ見事に大移動します。
近くで栽培しなければならないときは、ジャガイモとナス科の野菜の間にソルゴーなどの背の高い緑肥を作付けして、害虫の移動を防ぎましょう。
おわりに
この記事では、ジャガイモを育てる際のコツを紹介しました。
基本の育て方や上級者向けの育て方などジャガイモに関する記事は下記にまとめています。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめていますので、こちらもあわせてさ参考にしてください。