キャベツはイタリアでは、カーボロ(Cavolo)と呼ばれます。
そのカーボロにも様々な種類があり、葉がちりめん状になっているものはヴェルザ、日本のものによく似たものはカップッチョなどがあります。
カーボロネロはキャベツの葉が開いたもので、日本ではなかなか見る機会も少ないでしょう。
この記事では、そんなカーボロネロの栽培方法についてまとめています。
カーボロネロとは?その栽培について
カーボロネロは「黒キャベツ」とも呼ばれます。
キャベツの原始型の野菜であり、ケール(キャベツの野生型)の仲間なので、結球はしません。
ケールに比べて茎がほとんど伸びないので、倒伏の心配がなく、キャベツの姿に近いです。
葉は濃緑色で黒みを帯びるのが特徴で、縮れた葉の形態から想像されるように、きわめて強い耐寒性を示し、真冬でもよく生長します。
葉の組織も強くて、調理しても煮崩れしないので風味が出て、炒めものや煮込み料理が向いています。現在の主な産地は、宮城県、兵庫県、福岡県、神奈川県、石川県などです。
カーボロネロの土づくり
土壌は、排水性と保水性がよく、有機質に富んだ土を選びましょう。
連作障害があるので、同じ場所で栽培する場合は以前に栽培してから1年以上は空けるようにしましょう。
植えつけの4週間前に堆肥と、酸性土壌を嫌うので、土壌酸度がpH6.0〜6.5になるように苦土石灰を入れて、十分に耕しておきましょう。
カーネロボロの種まき・植えつけ
発芽適温は15〜20℃で、生育には15℃〜25℃くらいの冷涼な気候を好み、ケールの仲間で育てやすいです。
一般には、7月に種をまき、秋から冬に収穫するか、8月下旬に種をまき、冬から春に収穫します。
ふつうは苗床に種まきをして育苗することが多いですが、直まきもできます。
育苗している時に高温になる場合は、寒冷紗などで遮光すると良いでしょう。
苗が本葉6枚ほどになったら植えつけです。
畝間60cm、株間60cmくらいあけて植えつけます。
カーボロネロの収穫
植えつけ後60〜70日くらいで葉が12枚以上になるので、外葉から収穫しましょう。
葉は中心に太い軸があり、細長い形をしていて、寒さに当たるほど、葉の凹凸は大きくなり甘さが増します。
葉は外葉から基部を残して収穫すると、わき芽が伸びてきて再び収穫できます。
また、収穫期間は長く、温度が上昇する3月末から4月ごろに、花をつけた茎が伸び出してきて黄色い花が開花するまで収穫できます。
おわりに
ケールは青汁材料としてよく利用されており、同じ仲間のカーネロボロにもケールほどではありませんが、高い栄養価が含まれています。
また、栽培も比較的容易で、収穫期間も長い育てやすい野菜です。
日本ではなかなかお目にかかれないカーボロネロ、ぜひ一度育てて見てはいかがでしょうか。
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