ホースラディッシュは辛みと特有の香りで、ワサビの代用にされることからワサビダイコン、畑で栽培されることから畑ワサビの別名があります。
この記事では、ホースラディッシュの育て方・栽培方法についてまとめています。
ホースラディッシュ (畑ワサビ)について
ホースラディッシュはすり下ろした時の白さが大切です。
収穫後時間が経つと根皮が乾いて褐色になり、価値が半減するので、とりたてのものを食べられる自家栽培は重要です。
ホースラディッシュは種子はほとんど取れないので、春に根を掘り起こし、分割して植えつけます。
寒さに強くて、株はどこまでもよく越冬し、夏の暑さにも耐えます。
露地栽培1年目:植えつけ4月下旬、収穫11月〜4月下旬
露地栽培2年目:収穫10月〜4月下旬
ホースラディッシュはやや湿気の多い土地に弱いですが、良品を作るには追肥や乾燥防止などの管理が欠かせません。
根から根出葉を出して、株の周辺一面に広がるので、2年に1回くらい整理して植え直さないと、太くて良い根が得られません。
ホースラディッシュは葉の形が違ういくつかの系統がありますが、品種としての分化は見られません。
種根の準備、畑の準備、植えつけ
春に掘り上げてそのまま種根にします。
寒冷地では、秋に掘り上げた根を土中深く埋めておき、春に取り出して種根にします。
初めての栽培では、市販のホースラディッシュを3〜4cmの長さに切って使っても良いです。
次に畑の準備をおこないます。
植えつけの1ヶ月くらい前に石灰と元肥をばらまき、深く耕しておきます。
石灰と元肥の量は、1㎡当たり、石灰大さじ3杯、堆肥5〜6握り、化成肥料大さじ3杯程度です。
植えつけは、種根を斜めにして、5cmほどの深さまでさします。
その後、種根の上に5〜6cm覆土し、軽くクワで押さえておきます。
芽の整理、追肥、土寄せ、収穫
芽がたくさん伸びてくるので、5〜6芽を残して他は摘み取ります。
収穫しても残った根から萌芽し、畑全面に広がるので、1年に1回は不定芽を整理し、または植え直しをし、適当に間隔をあけて太い根にしていきます。
早いうちに出た葉は、羽根状で切れ込みがあります。
生長してかた出た葉は幅広で、ちりめん状のしわが現れます。
追肥は2回に分けておこないます。
追肥1回目は、夏の終わり頃に畝の片側に1株当たり化成肥料大さじ3杯の肥料をばらまき、軽く土と混ぜて土寄せします。
追肥2回目は、翌春、盛んに伸び始めた頃、1回目の反対側に追肥を1回目の追肥と同じ量を同様に施します。
収穫は、生育中から次々と根の一部を掘り取り、適宜利用します。
冬、地上部が黄化する頃には太い根が完成しますので、この頃掘り上げると、最も良質で多収です。
おわりに
ホースラディッシュはヨトウガ・コナガ・アオムシなどに食害されやすいです。
食害痕が目立ち始めたら、殺虫剤を散布します。草勢が強いので、多少やられても減収にはなりません。
ホースラディッシュ (畑ワサビ)は、日本のワサビよりも辛みが穏やかで、ローストビーフの薬味などに利用されています。
辛み成分のアリルイソチオシアネートは、さわやかな香りとツンとする辛みが持ち味です。
ホースラディッシュ(畑ワサビ)は、一度植えると何年も収穫が期待できるので、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。
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