ヒョウタンはおもにユニークな形を観賞用として楽しみますが、夏の日陰棚にも向いて強い日差しを遮ることができます。
また、成熟果は酒器や花器、薬物などの容器にすることができます。
この記事では、そんなヒョウタンの育て方・栽培方法についてまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
ヒョウタン栽培について
ヒョウタンはユウガオの変種で、果実は若く、有毒物質を含むものおあるので、食用には向かず、観賞用と加工用がおもな用途です。
器などに加工する大ヒョウタンと、観賞用の小ヒョウタンに大別されます。
千成兵丹(タキイ種苗):1本のつるに、小さな実が鈴なりに実がなる。夏の日よけに向く。
百成ひょうたん(福井シード):長さ15〜25cmの、オーソドックスな大きさが多い。
鶴首ひょうたん(福井シード):果実の高さは30cmほど、上部を曲げて加工するとユニークな形になる。
長瓢(福井シード):高さ2mにもなる大型種。棚づくりの場合、広さと高さ、風邪対策が必要で、上級者向きです。
ヒョウタンは高温性でつるはよく伸び、生育は旺盛ですが、多湿には弱いので、排水の良いところで栽培します。
棚をつくってつるをはわせて、果実をつり下げるようにならせると見た目が良いです。
ヒョウタンの栽培で良いところは特に入念な管理などはなく、放任栽培ができることです。
収穫の適期は、果実表面のうぶ毛が取れて、指ではじくと高い音が出るようになったらで、口が小さくなるように果梗を切り落としましょう。
苗づくり・畑の準備
苗づくりは、3号ポリ鉢3〜4粒の種をまき、ビニールフィルムを掛けて保温します。
本葉が開き始めの頃に、間引いて1本立てとし、本葉3〜4枚の苗に育ってきたら植えつけ適期です。
畑の準備は、植えつけの2週間前に直径30cm、深さ20cmくらいの植え穴を掘って元肥を入れ、埋め戻して畝を立てます。
1株だけ育てる時は、株の真下に元肥を施す「鞍つき畝」がオススメです。
そうすることで肥料が集中的に効きます。
植えつけ・管理
苗と畑の準備ができたら畝の中央に苗を植えつけましょう。
植えつけてつるが伸び始めたら、丈夫な棚をつくって誘引します。
下の方の側枝はかき取り、主枝を支柱に誘引して棚の上に導いていきます。
収穫
果実表面のうぶ毛がまったくなくなり、爪の先ではじいて高い音が出るようになれば、収穫適期です。
果梗を、なるべく口が小さくなるように切り落とし、水中に10日くらいつけて、果肉を腐らせます。
竹串・針金などに、中の腐敗した部分を丁寧に取り出し、よく洗って乾かし、その後、油を塗ってつやを出す。
日が経つと、しだいに赤褐色の良い色つやが出ます。
おわりに
この記事では、ヒョウタンの栽培方法について紹介しました。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法をまとめています。
鞍つき畝:栽培に広い面積が必要になる「スイカ」や「カボチャ」などで用いられる畝で、鞍つきは1株ごとに円形の畝を作ります。