家庭で出る「生ゴミ」も使い方次第で「堆肥」に生まれ変わります。
この記事では、生ゴミ堆肥の作り方を「段ボール編」「コンポスト編」に分けて紹介しています。
また、少量の生ゴミでも堆肥は作ることができます。
その場合は、下記の「生ゴミ堆肥をペットボトルで作る」を参考にしてください。
段ボールで生ゴミ堆肥を作る
庭先でもベランダでも手軽に簡単に作れる段ボールコンポストを使った堆肥づくりが広がっています。
生ゴミを捨てずにリサイクルすることで、魅力的な土づくり資材として家庭菜園や花壇、プランターに活用できます。
生ゴミ堆肥づくりには、何かと手間がかかるイメージがあります。
しかし、ここで紹介するのは、材料が厚手の段ボールと、園芸資材用のピートモス、もみ殻くん炭だけです。
毎日500g〜1kgの生ゴミを入れても、量はほとんど増えることはなく、少人数の家庭なら3〜6ヶ月は続けて生ゴミを処理できます。
また、生ゴミを毎日入れなくても水分のバランスさえ気をつければ、問題ありません。
段ボールは入手しやすく、コストがかからない優れものの容器です。
ただし、傷みやすので、毎回新しいものが必要になります。
生ゴミ堆肥の作り方の手順【段ボール編】
①材料を入れ、混ぜる
段ボールの中に、ピートモス15ℓともみ殻くん炭10ℓを入れてよく混ぜ、全体に酸素を供給する。
②生ゴミを入れる
真ん中をくぼませて生ゴミを入れて、軽くほぐします。
翌日、新しい生ゴミを入れる前に真ん中を中心によく混ぜます。
その時、箱の側面に触れて傷つけないように注意しましょう。
③虫よけカバーをつける
虫よけカバーをつけます。
表側には害虫が卵を産みつけていることがあるので、裏表を間違えないように注意しましょう。
④適宜水を入れて完成させる
3〜6ヶ月ぐらいたって発酵速度がゆっくりになると、生ゴミを入れても容量が減らなくなり、水っぽさが増します。
目安の生ゴミ投入量は50kg程度です。
以降、生ゴミは入れずに1週間に1回500mℓ〜1ℓほど水を回し入れます。
3〜4週間で堆肥として使えるようになります。
コンポスト容器で生ゴミ堆肥を作る
コンポスト容器を使えば、同じ生ゴミを使ってまとまった量の堆肥を作ることができます。
市販のプラスチック製コンポスト容器には、容量100ℓから300ℓのものまで幅があります。
家庭菜園の広さが10坪(約33㎡)ほどであれば、200ℓタイプで作った堆肥の分量で、1年間は十分にまかなうことができます。
2基のコンポスト容器を用意して、使用中・発酵中、または、生ゴミ堆肥用と腐葉土用というように使い分ける手もあります。
コンポスト容器は、プラスチック製なので、放熱しやすく、内部が十分な温度を保ちにくいため、発酵の進みが遅いという難点があります。
ですから、生ゴミの水気をよく切って入れましょう。
基本的に生ゴミや野菜クズを入れたら、その上に乾いた土で覆うという作業を繰り返し、サンドイッチ状にしていきますが。米ぬかや乾いた雑草・落ち葉を入れても良いでしょう。
容器は、水はけがよく、日当たりの良い場所におきます。
容器がいっぱいになったら1ヶ月に1回の割合で切り返しますが、移植ごてで中身を直接かき混ぜるか、コンポスト容器を土から引き抜いて中身を出してかき混ぜるか、2種類の方法があります。
完熟した堆肥は畑で利用するときまで保管しておきます。
生ゴミ堆肥の作り方の手順【コンポスト容器編】
①野菜クズを天日干しする
生ゴミの水分はできるだけ切っておきます。
野菜クズは、ざるや新聞紙の上に広げて、天日で1〜2日間干し、細かく切って水分を落とします。
②コンポスト容器を10cmほど埋める
日当たりと、水はけ、風通しが良い場所に、コンポスト容器を10cmほど埋め込みます。
乾いた土を5cmほどの厚さになるくらい中に入れて、表面をならしましょう。
③材料と土を層になるように入れていく
生ゴミと野菜クズを混ぜたものを入れて表面をならします。
さらに、乾いた土を材料と同量入れて、完全に材料が見えなくなるように表面をならします。
この手順で順次材料と土をサンドイッチ状に重ねていきます。
④1ヶ月ほど置いておく
容器がいっぱいになったら、1ヶ月ほど置いておきます。
その間、ふたはきっちりと閉めずに軽くのせておく程度にしておきます。
⑤切り返しをおこなう
1ヶ月に1回を目安に切り返しをおこないます。
⑥完成
材料の原型がなくなって、嫌な臭いがせず、土に近い臭いがするようになっったらできあがりです。
おわりに
この記事では、段ボールやコンポストを使った堆肥作りについて紹介しました。
生ゴミ以外にも使える資源はあります。例えば落ち葉を使った腐葉土作りなどです。
下記で腐葉土作りについてまとめていますので、こちらもあわせて参考にしてください。