土と肥料

堆肥と病気との関係【一覧】

堆肥はには様々な効果が期待でき、マイナスの印象はほとんどないと思います。

しかし、堆肥を施したことで病気が発生することがあります。

この記事では、「堆肥と病気の関係」についてまとめました。

また、堆肥の種類ごとに、軽減させる病気、助長させる病気を表にしましたので、そちらも参考にしてください。

病害を軽減、一方で助長することもある

堆肥の利用で土壌中の微生物が増えるため、土壌病害虫の発生が抑制されたという事例は多く報告されています。

 

しかし、逆に堆肥を利用したことにより、堆肥が土壌病原菌の栄養になってしまい、その活動を助長して病害の発生を増やすこともあります。

 

堆肥の土壌病害に対する効果は、堆肥の種類や腐熟度の違い、土の性質の違い、病原菌の違い、さらに作物の違いによって異なります。

堆肥の利用による病害の抑制や発生の例を次の見出しにまとめました。

そのまとめたものを見ても分かる様に、堆肥の持つ効果はあいまいな点もあります。

 

ただ、言えることは、堆肥には多種多様な微生物を育む効果はありますが、むろんその中には土壌病原菌もいることを忘れてはならないということです。

 

堆肥の有効性を過信せずに、多量に施すよりも、むしろ堆肥の原料をしっかりと選択し、腐熟具合を考えて、適切な時期に適切な量を施すことによって、土の物理性・化学性を改善していくことに努めていきましょう。

 

そうすれば自然と土壌病害に対する抵抗力は高まっていきます。

堆肥の利用と土壌病発生の関係【一覧】

堆肥の種類軽減された病害助長された病害
パークキュウリつる割病
トマト萎凋病
ジャガイモそうか病
ジャガイモ粉状そうか病
ナス半身萎凋病
ダイコン萎黄病
ダイコン褐色腐敗病
ナガイモ褐色腐敗病
牛ふんコカブ根コブ病ダイコン萎黄病
鶏ふんキュウリつる割病
トマト萎凋病
キャベツ萎黄病
キャベツ菌核病
ハクサイ根コブ病
コカブ根コブ病
トマト根腐れ萎凋病
ダイコン萎凋病
ジャガイモ粉状そうか病
ダイコン横縞症状
ダイコン黒斑症状
豚ぷんキュウリつる割れ病
キュウリ立枯性疫病
トマト萎凋病
コカブ根コブ病
ナス半身萎凋病
ピーマン疫病
ダイコン萎黄病
ゴボウヤケ症
ジャガイモそうか病
コンニャク軟腐病
キャベツ萎黄病
レタス裾枯病
馬ふんコカブ根コブ病
オガクズキュウリつる割れ病
ユウガオつる割れ病
トマト根腐れ萎凋病
ダイコン萎黄病
ダイコン横縞病
ジャガイモそうか病
ジャガイモ粉状そうか病

おわりに

この記事では、「堆肥と病気の関係」について紹介しました。

堆肥の良い面と悪い面をしっかり理解して適切に扱うことができるようにしましょう。

下記に「堆肥の3つの効果」についてまとめていますので、こちらもあわせてご覧ください。