山椒(サンショウ)はハジカミの名でも知られており、もっとも古くからある香辛野菜で、北海道南部以南の全国各地に自生しています。
若芽をはじめ葉、花蕾、未熟果、熟果を和風料理に広く利用できます。
この記事では、山椒の育て方・栽培方法についてまとめています。
山椒について
サンショウは本来は山野に自生する高さ2〜3mの落葉低木で、栽培が始まったのは明治時代からです。
現在では促成栽培も行われるようになり、毎年出回るようになりました。
サンショウは日当たりの良い場所を好みます。
雌雄異株なので、果実や種子を利用する場合には、雌株と雄株を両方植える必要があります。
種子は乾燥に弱いので、川砂の中に入れて保管しましょう。
種まき後、乾燥予防のために畝にワラを敷き、定植後も、株元にワラを敷きましょう。
若い芽が3cmくらいに伸びたら摘み取ります。
サンショウには枝にとげのある普通種と、とげが少ない朝倉山椒などの品種があります。
家庭菜園で扱いやすいのはとげなし種ですが、とげのある普通種の方が収穫量はたくさんになります。
ぶどう山椒(タキイ種苗):ブドウのような房状に、大粒の実がどっさりつく最高級品種。主に乾果品として、香辛料や漢方薬などに利用される。豊産性で香りが高い。
朝倉山椒(タキイ種苗):香りが強く、生果用向き。未熟な実はちりめん参照や佃煮、若芽は木の芽和えなどにすると爽やかな辛みが美味しい。突然変異種でとげが少ないので、扱いやすい。
花山椒:4〜5月に、雌花を摘み取ってお吸い物や酢の物、佃煮などに。黄色の花は小ぶりで美しい。
苗づくり・畑の準備・植えつけ
まずは、苗づくりからで、種子は乾かないように川砂の中に入れておきます。
2月中旬〜下旬頃、元肥を全面にすき込んだ畝を作り、種を条まきします。
種をまいた上に敷きワラをして、乾かさないようにし、本葉が2〜3枚の頃に、畑に植えつけましょう。
次に畑の準備で、植えつけの2週間くらい前に溝の長さ1mあたり堆肥7〜8握り、油かす大さじ7杯の元肥を施します。
苗の準備と畑の準備ができたら株間20cm程度で植えつけていきましょう。
敷きワラ・追肥・収穫
植えつけた後は、敷きワラをして雑草の発生と乾燥を防ぎます。
追肥は生育中、年に2〜3回ほど1株当たり化成肥料大さじ1杯程度で施します。
収穫は3cmくらいになった若芽を使用します。
手で叩いて香りを出してから料理に使いましょう。
未熟果は塩漬けや佃煮にすると美味しいですよ。
おわりに
栽培も容易で様々な料理に使える山椒、わざわざ買うのは勿体ない!という人はぜひ一度育てて見てはいかがでしょうか。
下記では、他にも100種類以上の野菜の育て方・栽培方法についてまとめています。