ビーツのカブのように太った根は、輪切りにするとキレイな濃紅色の波紋が出る野菜で、ロシア料理のポルシチやスープ、サラダなど用途は意外と広いです。
この記事では、そんなビーツの育て方・栽培方法についてまとめました。
ビーツについて
ビーツは冷涼な気候を好み、夏の暑さで生育が悪くなり、冬の寒さにあうと品質が損なわれるので、春と秋を中心に栽培します。
春まき栽培:種まき4月中旬、収穫6月中旬〜7月中旬
秋まき栽培:種まき9月中旬、収穫11月中旬〜12月中旬
酸性土壌に弱いので、畑はあらかじめ苦土石灰を施して、よく耕しておきます。
発芽しないように、種まきの前日に水につけて、たっぷりと吸水させておきます。
種の性質上、1カ所から数本の芽が密生して生えてくるので、遅れないように間引きします。
3回の間引きで、株間を10〜12cmに広げます。
ビーツは根の色合いの異なる品種が登場し、様々なものがあります。
デトロイト・ダークレッド(タキイ種苗):中心部まで紅色の根は、柔らかで甘い。また強健で作りやすい。
ソーレ(トキタ種苗):根は濃い赤紫色で、独特の甘みがある。サラダやピクルスにすると美味しい。
ゴルゴ(トキタ種苗):同心円状に入った紅白の渦巻き模様が特徴です。ゴルフボール〜野球ボール大で収穫する。
ルナ(トキタ種苗):独特の香りが少なく、薄くスライスしてサラダに。鮮やかな黄色がアクセントに。
畑の準備・種の準備・種まき
まずは、畑の準備で、種まきの1ヶ月くらい前に石灰をまいてよく耕しておきます。
また、種まきの2週間くらい前に元肥を入れ、よく耕しておきます。
元肥の量は、畝の長さ1m当たり、堆肥4〜5握り、油かす大さじ5杯、化成肥料大さじ2杯程度施しましょう。
次に、種の準備で、ビーツの種は毯果で吸水しにくいので、水に浸してからまきましょう。
ガーゼや布切れに包んで浸水すると種が取り出しやすいです。ペーパータオルの上に広げて水を切ってからまきましょう。
畑と種の準備ができたら、いよいよ種まきです。
4〜5cm間隔になるように種をまき、2〜3mm厚さで覆土し、クワの背で軽く鎮圧します。
堆肥を細かく砕くか、3〜4cm長さに切ったわらで溝全体を覆って防乾すると良いです。
間引き・追肥・収穫
間引きは3回に分けておこないます。
1回目は1粒の種子から2〜5本の芽が伸びているので、注意して間引き、1本立てとします。
2回目は草丈5〜6cmの頃、株間6〜7cm程度に。3回目は草丈14〜15cmの頃、株間12〜15cmにします。
追肥は2回に分けておこないます。
1回目は2回目の間引きの後におこない、畝の長さ1m当たり油かす大さじ3杯、化成肥料大さじ3杯程度を、溝の両側に追肥し、クワで土に軽く混ぜ込みます。
2回目は3回目の間引きの後におこない、追肥の量は1回目と同じで、1回目と同じように施します。
収穫は根の直径が5〜6cmに肥大したら収穫しましょう。
おわりに
ビーツはあまりたくさん市場に出回っているわけではありませんが、その用途は広く、見た目もキレイで、使い勝手も良いです。
家庭菜園で育てやすい野菜ですので、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。
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