1.除虫菊エキスで自然農薬|効果
除虫菊はキク科の多年草です。
かつては蚊取り線香の原料に利用されていた植物で、虫、両生類、爬虫類に強力な殺虫成分(ピレトリン)が花に含まれています。
5月に花が咲くので、花を摘んで干して乾燥させ、ミキサーでパウダー状にします。(市販の除虫菊パウダーを使っても良いです。)
これを35度の焼酎に一種間ほど漬け込んで成分を抽出して利用するのが除虫菊エキスです。
水で50倍(植えて間もない苗なら100倍程度)に薄めて、虫がつき始めた野菜にスプレーして様子を見てみましょう。
天然のピレトリンは不安定な物質なので、散布すると割と早めに分解されて無毒化してしまいます。
2〜3日に1回スプレーするのがオススメです。
除虫菊の植えつけ時期は春です。
花が咲くのは冬を越して翌年の初夏になります。
多年草なので、株が混み合ってきたら花が終わった梅雨時期に株分けをして、栽培を続けます。
除虫菊のタネや苗は園芸店やホームセンターで入手します。
畑の一角で育てて花を利用しましょう。
・蚊取り線香に利用されていた植物
・除虫菊の粉末を焼酎に漬けて1週間
・水で50〜100倍に薄めてスプレー
なお、除虫菊を育てているだけでも害虫の忌避効果があります。
2.除虫菊エキスで自然農薬|作り方
【準備物】
○除虫菊パウダー‥‥20g
○焼酎‥250ml
※焼酎は安価な甲類でいいですが、アルコール度数の高い35度がオススメです。
①焼酎を250mlを注ぐ
焼酎を注いで、除虫菊の花に含まれるピレトリンをアルコール抽出します。
安価な果実種用の甲類焼酎でいいですが、度数が高い焼酎(35度)を利用すると抽出されやすいです。
②パウダーを20g
除虫菊の花の粉末20gをペットボトルに入れます。
初夏に咲いた花を摘んで、風通しの良い場所で乾燥させ、ミキサーやミルでパウダー状に加工します。
除虫菊パウダーをホームセンター等で購入しても良いです。
③よく振って混ぜる
ペットボトルをよく振って混ぜ合わせたら、キャップを閉めて冷暗所に1週間置いておきます。
作業時は、ゴム手袋、マスクを着用すれば安全です。
④1週間後から使える
保存ボトルには「除虫菊」などと明記しておきます。
使うときはスプレー容器の目詰まりを防ぐために、ガーゼなどでこしてから利用しましょう。
3.除虫菊エキスで自然農薬|使い方
除虫菊エキスは、水で希釈してガーゼでこして害虫にスプレーします。
目安は約50倍で、1ℓの水に対して約10mlを目安にして、100倍希釈液をスプレーします。
ちなみにペットボトルのキャップすりきり一杯で約7mlです。
ゴム手袋、マスクを着用すれば人体にも確実に安心です。
殺虫成分のピレトリンは分解しやすい不安定な物質なので、除虫菊エキスは少量ずつ作って早めに使い切ると良いです。
粉末は密閉容器に入れて冷暗所で保管しておきましょう。
おわりに
今回は、除虫菊エキスの作り方と使い方について紹介しました。
下記には、他にも20種類以上の自然農薬をまとめていますのでこちらも参考にしてください