マルチは野菜を育てる上で、なくてはならない資材です。
マルチとはどのような効果があり、どのように使うのでしょうか?
この記事では、マルチについて効果や使い方などについてまとめています。
マルチ(マルチング)とは?
「マルチング」とは、畑で作物を栽培するときに、株元や畝全体など、土壌の表面を何らかの資材で覆うことです。
しかし、多くは「マルチング」と呼ばず、「マルチ」呼びます。
そのマルチ資材は昔は、稲わらやもみ殻が使われてきましたが、現在はポリエチレンフィルム(ポリマルチ)が一般的です。
ポリマルチは使いやすいですが、追肥しづらいのが欠点ですね。
マルチ資材の使い方
ポリマルチ
ポリマルチは畝作り後に張ります。
畝の周囲にマルチの端を埋めるための溝を堀り、畝にマルチをかぶせるようにマルチの周囲を溝に埋めて、土をかぶせておさえていきます。
この時、しわがないようにピンっと張ることが大事で、マルチおさえがあると便利です。
稲わら
稲わらは、苗を植えつけた後に、苗の株元を覆うように置いて利用しましょう。
これは、「敷きわら」と呼ばれます。
マルチとして利用した稲わらは晩秋にすき込んでよく腐熟させれば、窒素分が少ない植物質の堆肥として土作りに利用でき、もみ殻マルチも同様に利用できます。
稲わらやもみ殻マルチはポリマルチに比べて土壌に雨水をあてない効果や、病害虫の発生を減らす効果などは劣ります。
肥料分の多い栄養堆肥は避けましょう。
肥料分の多い堆肥を土壌表層に施すと害虫が集まりやすくな、また、アンモニアガスを発生させやすくなってしまいます。
また、未熟なおがくずや、パーク堆肥も向きません。
炭
あまり有名ではないですが、畑に炭をマルチとして散布する方法もあります。
株元を覆った炭は、水分を保つとともに地温を適度にコントロールするのに役立ちます。
炭マルチで地温は2℃〜3℃上昇し、根の伸びもよくなり、細根が増えます。
ポリマルチの種類
ポリマルチを主に4種類に分けられ、用途に応じて使い分けましょう。
黒マルチ
安価に買うことができて、一般的によく使われるポリマルチです。
地温の上昇率で言うと、地表の温度は上がりやすいですが、深いところは上がりにくいです。
夏場、表面が高温になる問題がしばしばあります。
その場合はポリマルチの上からワラを敷くのも良いですね。
透明マルチ
地温上昇率が4種類の中でトップで、透明なので光をよく通します。
なので、雑草の抑制効果はほとんどなくて、雑草が生えてしまいます。
紫(青)マルチ
透明に近い地温上昇率で、赤外線域の光線はよく通し、雑草抑制効果はアリです。
さらに、マルチ自体に「活性フェロキサイド」と言うものが配合されており、日中に蓄熱し、夜間に放熱する効果があります。
緑マルチ
地温上昇率が高くて、雑草抑制効果もあり、地温保持効果が高いです。
ポリマルチの種類をまとめましたが、この中で地温上昇率で言うと、一般的に透明>紫>緑>黒の順番ですね。
おわりに
この記事では、マルチについての基本と種類を紹介しました。
下記では、野菜づくりにマルチを使うことでどんな効果があるのか4つの効果をまとめています。