ディルはピリッとした中に甘みがある、独特の風味が特徴のハーブで、魚料理やジャガイモの相性が良くて用途は広く、鎮痛作用や健胃作用、口臭防止の効果が期待できます。
この記事では、そんなディルの育て方・栽培方法についてまとめています。
ディルについて
見た目は多年草のフェンネル(ウイキョウ)に似ていますが、ディルは一年草です。
日当たりが良く、排水良好の場所で栽培します。
春まき:種まき4月〜5月、植えつけ6月、収穫8月〜10月
秋まき:種まき9月〜10月上旬、植えつけ10月下旬〜11月上旬、収穫5月〜7月
草丈は1m以上に伸びるので、株間を広くとって植えつけましょう。
茎葉は繊細なので、草丈が伸びたら支柱を立てて誘引します。
生育が進めばいつでも収穫可能で、花や種も利用できます。
ディルは葉のつき方と茂り方、花茎が伸びる時期などの違いでいくつかの品種があります。
モニアディル(日野春ハーブガーデン):普通のディルに比べて、草姿がコンパクトで育てやすい。葉には辛みがあり、肉や魚料理の香味づけに重宝する。花茎の立ち上がりが遅く、収穫期間が長い。
苗づくり・畑の準備・植えつけ
まずは、苗づくりです。3号ポリ鉢に5〜6粒ずつ、種をまき、軽く土をかぶせます。
本葉が3枚になったら、間引いて1本仕立てにしましょう。
草丈20cmぐらいの苗になれば植えつけることができます。
ディルは移植を嫌うので、ポリ鉢に種をまき、草丈20cmくらいの苗に仕上げて、丁寧に畑に植えつけます。
苗の準備ができたら次は畑の準備です。
植えつけの2週間くらい前に溝の長さ1㎡あたり、堆肥6〜7握り、油かす大さじ5杯、化成肥料大さじ3杯程度の肥料を施します。
苗の準備と畑の準備ができたらいよいよ植えつけです。
株間40cmで植えつけていきましょう。
追肥・支柱立て・収穫
追肥は草丈40〜50cm程度になればおこないます。1株当たり油かす大さじ1杯、化成肥料大さじ2杯程度施します。
植えつけから1ヶ月に1回くらい畝の片側に肥料をばらまき、土と混ぜて株の周りに施していきましょう。
育つにつれて順次、葉を切り取って利用しますが、端の葉は摘まないで伸ばします。
ディルは葉だけではなく、花や種子も利用できますよ。
葉はキュウリやトマト、スモークサーモンなどとともにサラダに使うことができます。
花もサラダやピクルスに、種子はヨーグルトやマヨネーズに混ぜても良いです。
花は咲き終わったら、刈り取り乾燥させましょう。
おわりに
ディルは、葉、茎、花、種子の全てが利用できます。
特に葉は香りが良く、ピクルスやスープ、魚料理などに入れると持ち味がいきます。種子はやや刺激的な香りで、口中の清涼剤として使われます。
香り成分のカルボンや、リモネンには、食欲増進、消化促進などの効果があるほか、鎮痛作用にも優れています。
全てを余すことなく使うことができ、またその用途も広いディル、一度育ててみてはいかがでしょうか。
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