フェンネルは、魚との相性がよく、古くから魚料理に欠かせないハーブとして有名で、葉、葉柄、子実とも利用できます。
この記事では、そんなフェンネルの育て方・栽培方法についてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
フェンネルについて
フェンネルは草丈1m以上にも達する大型の宿根草で、7月ごろには、傘状の小さな黄色の花をつけ、見た目にも美しいです。
排水がよく、通気性の良い土壌を好むので、植えつけ時と毎年春先には、良質の堆肥を施しましょう。
種をまく方法と株分けする方法がありますが、フローレンスフェンネルは種で増やすのがオススメで、株分けは不向きです。
移植には弱いので、ポットに種をまいて育苗し、根を傷めないように植えつけると良いです。
3年目以降は、株のまわりにこぼれ落ちた種から芽が出て、たくさんの小苗が容易に得られます。
種まきするときは、3〜5月を避けて、とう立ちししやすくなるのを避けるのが良いでしょう。
冬は生長が止まりますが、温暖な平地では緑葉をつけたまま矮化(わいか)して越冬します。
寒地では地上部は枯死しますが、春に新しい葉を伸ばします。
温暖地(育苗1年目):種まき6月中旬〜7月中旬、植えつけ7月中旬〜8月中旬、収穫9月下旬〜11月下旬、
温暖地(育苗2年目):収穫5月上旬〜7月上旬、10月上旬〜11月下旬
温暖地(株分け1年目):株分け8月上旬、植えつけ9月上旬、収穫(2年目以降)10月上旬〜11月下旬
温暖地(寒冷地):種まき6月中旬、植えつけ7月上旬、収穫9月下旬〜11月上旬
フェンネルとフローレンスフェンネルは育て方や利用方法がやや違うので、購入時には確認しましょう。
ナポリ(トキタ種苗):葉柄の根元が肥大するフロレンスフェンネル。良風味で、生も加熱しても美味しい。
スイート・フェンネル(日野春ハーブガーデン):茎葉や花はサラダや煮込み料理に、種子は焼き菓子などに。
ブロンズ・フェンネル(日野春ハーブガーデン):銅色に輝く葉は、料理などに利用するほか、鑑賞に適します。
ステッキオ(トキタ種苗):日本生まれの新野菜。爽やかな香りがあり、スティック状で食べやすい。
苗づくり・畑の準備・植えつけ
フェンネルは直根が伸びて移植に弱いので、鉢に直接種まきして育苗する方が良いです。
まず、3号ポリ鉢に4〜5粒まきし、育つにつれて間引き、1本仕立てにし、草丈15cmの苗に仕上げます。
種がこぼれて発芽した(こぼれ種)苗を大きく掘り上げて、鉢上げし、育苗しても良いです。
苗の準備ができたら、次は畑の準備です。
フェンネルは深根性で土壌の多湿に弱いので、水はけの良いところで栽培します。
植えつけの2週間くらい前に元肥を施しましょう。
元肥の量は溝の長さ1m当たり堆肥6〜7握り、油かす大さじ5杯、化成肥料大さじ3杯程度です。
苗の準備と畑の準備ができたら、いよいよ植えつけです。
フェンネル(小株)などは株間15cmで植えつけ、フローレンスフェンネル(大株)は株間50cmで植えつけましょう。
追肥・下葉かき・土寄せ
追肥は2回に分けておこないます。
1回目は草丈20cmのころにおこない、畝の裾に1株当たり油かす大さじ1杯と化成肥料大さじ2分の1杯の肥料をまき、土に混ぜて、株のまわりに寄せましょう。
2回目は鱗茎が肥大し始めた頃に、1回目と同様に追肥しましょう。
育つうちに、下葉が変色することがありますので、そういった下葉は取り除き、土寄せしましょう。
風で倒れないように株元に土寄せして、下方の黄化した葉は適宜除去することがポイントです。
収穫・利用
スイートフェンネルなどは、色々な部分が利用できます。
柔らかい緑葉の葉先はスープや香りづけに、洋平は逐次切り取り、スープなどに利用します。
フローレンスフェンネルは、肥大した基部の鱗茎が6〜7cmに肥大したら、収穫します。
サラダ、炒め物、スープ煮、クリーム煮などに利用します。
種子はつるして乾燥させ、スパイスや健康飲料などに用いることができますよ。
おわりに
フェンネルは栽培は比較的容易で、一度植えると2年目以降も収穫することができますよ。
様々な用途があるフェンネル、一度育ててみてはいかがでしょうか。
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