タラノメはタラノキの若芽です。甘くてほろ苦い味は「山菜の王者」とも呼ばれており、春の初物や山菜と一緒に煮物や天ぷらに入れると美味しいです。
この記事では、タラノメの育て方|栽培方法についてまとめています。
タラノメについて
タラノメ(タラノキ)は標高1500mくらいまでの日当たりの良い傾斜地、森林伐採後数年経った場所などによく自生します。
枝や茎に鋭いとげがありますが、とげなしのものも選別育成されています。
枝先に固まってつく若葉を摘み取って利用します。
自生しているものは、桜の開花から1週間くらいが採集期となりますが、山どりした枝、またはそれを親木として養成した株の枝を切って挿し木し、その芽を収穫する方法で栽培します。
普通栽培:根ざし3月、植えつけ11月、12月、収穫4月中旬〜5月下旬
促成栽培(冬):萌芽処理1月、収穫2月中旬〜3月下旬
促成栽培(秋):萌芽処理9月下旬、収穫11月
促成栽培(春):萌芽処理2月下旬、収穫4月
タラノメは山地に自生しているものが増殖、栽培されているので、品種分化はみられませんが、とげのない系統のトゲナシタラノキも市販されています。
新駒みどり(タキイ種苗):とげが少なく、扱いやすい。多収が期待でき、若木の間はとげがある。
根ざし・苗木の植えつけ・剪枝
春先、萌芽しない前に掘り上げて15cmくらいの長さに切断し、その後に根の先の部分を切り落としましょう。
クワ幅の植え溝を掘り、約10cm間隔に根を置き、厚さ5cmで覆土します。
すると、春になると萌芽してきますので、秋になったら掘り上げて、株分けし、本畑に植えつけましょう。
タラノキは大きく生長するので、株間を十分にとって(50〜60cm)苗木を植えつけ、剪枝して無駄な枝を出さないようにします。
放任すると毎年木が大きくなって管理がしにくなり、大きな芽がとれなくなります。
収穫後には下の方の大きい芽を2〜3芽残して切りつめるようにします。
稲木の採取・萌芽処理(ふかし)・収穫
親木から、直径2.5〜3cmの枝ノコギリなどで切りましょう。
枝を15cmくらいの長さに切って、水につけておきます。
水につけた後は、萌芽処理をしていきます。
やや深めの発泡スチロール箱に斜めに立てかけるようにして穂木を詰めます。
発砲スチロールは底から1cmのところに直径1cmの排水孔をあけて、また、水やりをしっかりおこないましょう。
春・秋の場合、ビニールトンネルをつくって、上に遮光資材を掛けましょう。
冬の場合は、ハウス内に設けたトンネル内に置き、電熱で床温を18〜20℃で保ち、2日に1度は水やりをしましょう。
収穫は新芽が開かないうちに切り取って収穫します。
おわりに
タラノキの若芽であるタラノメは、ビタミンやミネラル、タンパク質も含まれる健康野菜です。
特に強い抗酸化作用を持ち、「老化抑制ビタミン」としても注目されるビタミンEを多く含むので、アンチエイジングのためにも積極的にとりたいですね。
変わり種として一度、「タラノメ」を育ててみてはいかがでしょうか。
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