土と肥料

肥料の施肥量の違い【作物による違い】

肥料は作物ごと、作物ごとによって施肥量が変わってきます。

この記事では、基本的な肥料の使い方を知った上で、上級編ということで、作物ごとの施肥量の違いについてまとめています。

基本的な肥料の使い方については下記にまとめていますので、肥料の基本の使い方を知りたい方はこちらを参考にしてください。(後日更新予定)

美味しい野菜はチッ素がじわじわ効いている

作物が順調に生育するには、チッ素、リン酸、カリの三要素が不可欠です。中でも野菜の美味しさで関係が深いのがチッ素です。

有機栽培の野菜が美味しく、化学肥料を使うとあまり美味しくないのではないか、と思っている人が多いようですが、いずれの栽培方法をとるにせよ、美味しくて栄養分の高い野菜を作るなら、チッ素をじわじわ効かせて、野菜をゆっくりと生育させれば良いのです。

もちろん、有機質肥料は遅効性なので、野菜を美味しくするのに適した肥料なのですが、過度に与えすぎれば、養分バランスを崩してしまいます。

しかも、元肥として有機質肥料を与えていても、チッ素は切れてしまうことがあるので、その時は、速効性の化学肥料で補います。必要な時に必要な分を与えることが大切です。

それは、花もまた然りです。綺麗な花を咲かせたいのであれば「花肥」「実肥」と呼ばれるリン酸が花をつける時になければなりません。

作物の生育に合わせて、肥料の種類、施肥量を考えていきましょう。

生育期間が2ヶ月を超える作物には、元肥に半量、追肥で半量を使うのが基本です。

タイプ別の肥料の効かせ方

施肥の基本をベースに、葉菜はチッ素主体、根菜はカリ、果菜・花はリン酸を多くなど、育てるものによって肥料成分のバランスを考えましょう。

また、野菜の生育期間によっても肥料成分のバランスを考えて施肥しましょう。

生育初期に施肥タイプ

生育初期が旺盛なので、元肥を主体に施します。生育期間が長い作物には適量の追肥が必要です。カブ、レタス、ホウレンソウ、タマネギ、ハクサイなどがこれに当てはまります。

コンスタントに施肥タイプ

夏野菜のトマトやナスなど、果菜類には生育期間を通じて追肥が必要です。追肥は少量ずつ回数を多く施します。他にピーマン、ネギ、セロリ、ワケギなどがこれに当てはまります。

生育後期に追肥タイプ

初期の生育が遅い作物やつるぼけしやすい野菜には、元肥を控えめにして、生育中期から耕起に追肥で調整していきます。イチゴ、ブロッコリー、カボチャ、ダイコン、ゴボウなどがこれに当てはまります。

肥料の量を決める

栽培にあたって、過剰施肥を避けるために、それぞれに具体的な量を覚えておきましょう。

各都道府県では、その地域の気象や土壌の条件に合わせて、主な作物ごとに肥料を施す量や施す時期の目安を作成しています。基本的には、その目安に従って施せば、適正な量を守ることができます。

下記に各都道府県へのリンクが載ってある農林水産省のリンクを載せておきます。

おわりに

作物は生育期間によって、それぞれ必要な養分を吸収します。茎や葉が伸びる時期には、チッ素、花や実がつく時期にはリン酸、根菜が生育する時期にはカリを吸収します。

それぞれの時期に適切な養分を吸収できるように、肥料の施し方に気をつけるようにしましょう。

この記事では作物ごとの施肥量の違いについて解説しましたが、季節ごとによっても施肥量は変わってきます。

下記に季節ごとによる肥料の施肥量の違いについてまとめましたのでこちらも参考にしてください。(後日更新予定)