カボチャの子づる3本仕立て|概要
親づるを摘心し、子づるだけを育てる仕立て方です。西洋カボチャに比べて草勢がおとなしい、日本カボチャに向いた仕立て方です。
親づるを4〜5節で摘心して子づる3本に整枝し、子づるの4〜5節目につく第1雌花に人工授粉で着果させます。
1本のつるにつき1個、1株で3個の収穫を目標にし、他は幼果のうちに摘果します。
残った実に養分を集めることで、味の良い実ができます。
追肥は1回で良いです。つるの長さが50cmほどに伸び揃ったら、つるの先端辺りに、ぐるりと一周分追肥します。
○子づる3本の生長スピードがほぼ同じなので優劣がつきにくく、そろいの良い果実ができる
○収穫するのはつる1本につき1個なので、養分が実に集中して味の良いものができる
○一斉に収穫できるので片付けが早く済み、畑のやりくりがしやすい
カボチャの子づる3本仕立て|方法
①株元から4〜5節で摘心し、子づるを3本伸ばす
親づるを4〜5節で摘心します。子づるが伸び始めたら、元気のよいものを3本選んで伸ばし、他はつけ根からかき取ります。つるが伸びたら株の下にワラを敷き、つるを均等に広げます。
着果するまでは孫づるを摘む
着果するまではわき芽(孫づる)を取り続けます。着果後の孫づるは放任し、混み合った所を適宜切り取ります。
③第1雌花に人工授粉する
各つるに第1雌花が咲いたら、早朝に人工授粉をします。授粉日が分かるように目印をつけておくとよいです。
④1つる1個に摘果する
子づる1本につき1個にするため、早く着果したもの、大きいもの、形のよいものを残して他は摘果します。
摘果によって養分が集中して美味しい実になります。
⑤収穫
日本カボチャはとりごろの判断がつきにくく、授粉日から計算するのが確実です。授粉日がわからない時は、果梗(ヘタ)が淡緑色から淡黄色に変化する、果皮の色が濃くなる、光沢が失われる、ブルーム(果皮につく粉)が現れる、などを目安に収穫します。