1.ヨモギ発酵液の効果
ヨモギ発酵液は、韓国の自然農薬法に由来するもので、天恵緑汁(てんけいりょくじゅう)と呼ばれているものです。
ヨモギの新芽についている微生物を利用した、野菜の活力剤です。
春になると、ヨモギがあちこちで新芽を出します。
ヨモギの新芽を大量に集めて、ヨモギ発酵液をつくって、野菜づくりに活用できます。
ヨモギの新芽に黒砂糖(ヨモギの重さの3分の1の量)を混ぜ、カメやバケツに詰めると発酵が始まり、1週間ほどで黒褐色の発酵液がたまります。
新芽のエキス、新芽についている生物、黒砂糖のミネラルや糖分がミックスした微生物資材です。
できあがったら、ペットボトルに移しておきます。
ヨモギ発酵液は、約500倍に水で薄めて週に2〜3回、野菜の葉や茎にたっぷり散布します。
弱りかけていた野菜も元気を取り戻します。
定植時、剪定後、強風で野菜の枝が折れて野菜にストレスがかかったときなどにもヨモギ発酵液を与えるのが良いでしょう。
ヨモギ発酵液は、ボカシ肥料づくりの発酵菌としても利用できます。
・野菜が元気になる微生物活性剤
・ヨモギの新芽と黒砂糖で仕込む
・約500倍に薄めて野菜に散布
2.ヨモギ発酵液の作り方
【準備物】
○ヨモギの新芽‥‥大量に集める
○黒砂糖‥‥ヨモギの重さの3分の1
①ヨモギの新芽を集める
春に公園や空き地にヨモギが生えたら、新芽を摘んで大量に集めます。
早期に集めると、いい発酵液ができます。
集めたら重量を量ります。
新鮮なうちに仕込むことが大切です。
②細かく刻む
仕込む前に、集めた新芽をハサミで細かく刻んでおきます。
こうすると発酵が早く進み、液がたっぷりとたまります。
ヨモギの新芽は洗わずにそのまま使います。
安全のため、手袋を着用しましょう。
③黒砂糖をまぶす
ヨモギの新芽に黒砂糖をまぶします。
黒砂糖の量は、ヨモギの重さの3分の1の重さが目安です。
それよりも多くても良いです。
黒砂糖が全体に行き渡るようによく混ぜます。
④容器にまぶす
カメやバケツに混ぜたものを入れます。
手でしっかりと押して、ぎゅう詰めにすることが大事です。
容器がいっぱい詰めたら、漬物用の重しなどをのせます。
⑤防虫ネットで覆う
虫が入らないように、防虫ネットの切れ端や新聞紙などで覆いましょう。
発酵が始まり、やがて重しが下がってきます。
雨の当たらない場所に1週間置いておけばできあがりです。
⑥1週間後に発酵液を採取
底にたまった発酵液を取り出します。
容器を横にし、垂れてくる液をガーゼでこしてペットボトルに入れます。
保存は冷暗所でしましょう。
発酵ガスが抜けるようにキャップは緩めに閉めます。
1シーズンで使い切りましょう。
3.ヨモギ発酵液の使い方
約500倍に薄めて野菜にスプレーします。
1ℓの水に約2mlのヨモギ発光液を入れて薄めます。
ちなみに2mlは、ペットボトルのキャップすりきり1杯で7mlです。
500倍に薄めることができたら、葉面にスプレーします。
ヨモギ残渣は堆肥に利用しましょう。
おわりに
今回は、ヨモギ発酵液の作り方や使い方について紹介しました。
下記には、他にも20種類以上の自然農薬を一覧にしてまとめていますのでこちらも参考にしてください。