土と肥料

魚かすとは?その特徴|使い方と注意点【家庭菜園】

魚かすとは?その特徴

魚を煮て圧搾し、水と脂分を抜いて、乾燥させたものです。窒素が多く(約7%)、リン酸には幅があり(平均は約6%)、カリはほとんど含みません。

有機質肥料の中では、速効性があり、元肥のほか、栽培期間の長い野菜なら、追肥としても利用できます。

魚かすを使うと、トマトやイチゴなどの果菜類が甘くなります。これは、微生物がタンパク質を分解してできたアミノ酸を野菜が根から吸収できるためです。

ただし、窒素が豊富なので使いすぎると病害虫が出るので注意しましょう。

また、魚かすは、値段が少々高めなのが難点です。商品にもよりますが、500gで400円程度です。同じ値段で発酵鶏ふんなら10〜15kgが買えます。

魚かすをふんだんに使って野菜づくりをするというよりも、油かすや米ぬかをベースにして、魚かすを適宜加えて元肥にするという使い方をします。

魚かすは、トマト、スイカ、メロンなど、甘くしたい野菜を育てるときには、ぜひ試したい肥料です。ホームセンターなどで入手できるので、家庭菜園の利用をオススメします。

魚かすの使い方と注意点

元肥に使うときは、作付けの3週間ほど前に施し、土に混ぜ込みます。土の表面に出ていると、鳥や動物、虫の餌になるので要注意です。

追肥に使うときは、根がこれから伸びる場所に溝や穴をほって施し、覆土します。

元肥、追肥のどちらで使う場合も、カリがほとんど含まれていないため、有機にこだわるなら草木灰で、こだわらないなら硫酸カリで補います。

また、リン酸の少ない魚かすを元肥に使う場合、これだけでリン酸の必要量をまかなおうとすると、窒素過多になります。

施肥量は100〜150g/㎡とし、不足するリン酸は骨粉や過リン酸石灰で補うと良いでしょう。

魚かすは原料が魚なので、土の表面に出ていると、鳥や小動物、虫などがやってきて、食べてしまうので必ず土の中に入れることが大切です。

魚カスとは?その特徴まとめ

○元肥に向く。畑に施してから3週間ほどしたら植えつける。

○比較的速効性があるので追肥にも使える。

○窒素とリン酸が豊富な、魚の加工残渣が原料の肥料。米ぬかや油かすと比べると高価。

○トマトやイチゴなどの果菜類が甘くなる。

○ボカシ肥料の材料に向く。