土と肥料

【家庭菜園】堆肥の効果その3〜土の生物性の改善〜【決定版】

堆肥には大きく「物理性の改善」「化学性の改善」「生物性の改善」の3つの効果があります。

この記事では、その中でも「生物性の改善」についてまとめました。ぜひ参考にしてください。

「物理性の改善」「生物性の改善」の効果についてもこの記事の最後にリンクを載せてありますので合わせてどうぞ。

土の中の微生物の働き

土の分解

土の中に堆肥などの有機物を施すと、それをエサとして微生物は増え、その働きも活性化していきます。

微生物は有機物を分解し、土の団粒化を促して、植物に必要な養分も供給してくれます。

 

土の中にはとてもたくさんの微生物が棲み、土1gあたり1億以上の微生物がいるといわれています。

しかも、その種類は多岐にわたります。

 

微生物は生物学上大きく分けると、「菌類(カビ)」「細菌(バクテリア)」「藻類」「原生生物」の4つに分けられます。

土の中では、主に菌類(カビ)と細菌(バクテリア)が有機物の分解に活躍します。

 

土の中で、まず菌類(カビ)がつき、有機物を大まかに分解します。

さらに、酵母、乳酸菌などの細菌(バクテリア)が、それを植物が吸収できる養分に分解していきます。

 

微生物が活性化するには、活動しやすい温度が保たれていることエサとなる有機物に含まれる炭素と窒素のバランス、そして、水と空気(酸素)のバランスが重要です。

微生物にはたくさんの種類があり、それぞれに適した生育環境があります。

目に見えない微生物が無数にいる他に、土の中には目に見える小動物もたくさんいます。

例えば、ミミズがたくさんいる土は肥えているとよくいわれるように、土の中の小動物たちは、フンをしたり、移動により上下の土を入れ替えたりして土の団粒化を進める働きをします。

炭素と窒素のバランスが重要

土壌微生物

微生物はエサとしての有機物を分解していく時、炭素(C)と窒素(N)のバランスを保ちながら増殖していきます。

微生物自体も有機物であり、炭素を主成分とし、その10分の1程度の窒素を含んでいるので、その構成比に近い炭素と窒素が堆肥の原料に必要です。

この有機物中の炭素と窒素のバランスを「C/N比」といいます。

 

微生物のエサを人間の食事に例えていうならば、炭素はご飯=炭水化物、窒素は肉などのおかず=タンパク質です。

 

それぞれの微生物が必要とする量をバランスよくとることで、エネルギーを得て、微生物も健康な体を作られるのです。

堆肥化で活躍する主な微生物

原生生物

土の中と同様に、堆肥の中も微生物たちの宝庫です。

微生物たちは堆肥が作られる時はもちろん、堆肥が土の中に施された後にも大きな役割を果たしてくれます。

 

微生物が有機物を分解する上で、「C/N比」同様、水分条件も大切です。

堆肥づくりに活躍する微生物(糸状菌、酵母、納豆菌、乳酸菌、放射菌など)が増殖しやすい水分条件はおよそ40〜60%程度です。

また、これらの微生物は好みの水分状態の他に、空気(酸素)が好きか嫌いかという環境条件にもうるさい性格があります。

それぞれの性格や特徴をつかんでおきましょう。

堆肥が微生物を活性化させる

堆肥

土の中の微生物の活動が盛んになると、有機物の分解が促進されて、植物への養分の供給力が高まります。

堆肥を施すことにより、土の中の微生物がそれぞれに含まれる有機物をエサにして繁殖します。

そうすることで、使われた堆肥だけでなく、それまでに土の中に堆積されていた有機物の分解も促進してくれます。

 

この効果を「プライミング効果(起爆効果)」といいます。

 

この分解により窒素をはじめとする多くの養分が生み出されます。

窒素の一部は、増殖した微生物の中に取り込まれることによって、再び土の中に堆積され、長い期間にわたり土壌に窒素を放出します。

 

堆肥を施すことによって、有機物の分解に関する土壌小動物、糸状菌、放射菌、細菌など様々な微生物の生息が見られるようになります。

これらの微生物たちはその大きさの違いごとに、団粒の内外にそれぞれの拠点を構えることになります。

多種多様な生物が育まれ、互いに共存・拮抗関係が築かれることで、特定の病原菌の増殖を抑えることができます。

おわりに

この記事では、堆肥による「生物性の改善」について紹介しました。

堆肥を施して、土壌微生物が豊かな土にしていきましょう。

堆肥の効果は「生物性の改善」以外にも「物理性の改善」と「化学性の改善」が期待できます。

下記に、堆肥の3つの効果をまとめた記事がありますので、こちらもあわせてどうぞ。

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