1.米ぬかでセンチュウを減らす|効果
センチュウ(線虫)類は、体長1mm以下の細長い糸状をした線形動物で土の中に棲んでいます。
センチュウ類の中には、植物に寄生するものがいます。
口針で野菜の根に穴をあけて侵入し、野菜の生長を阻害します。
根にコブがたくさんできて野菜の生育を阻害するネコブセンチュウ類は、ウリ科やナス科の野菜をつくると増えやすく、また、根を腐らせるネグサレセンチュウは、大根や人参をつくると増えやすくなります。
いずれも同じ科や同じ種類の野菜を連作するとセンチュウ密度が高まります。
センチュウ被害が増えた畑では、3〜5年ほど連作をやめて、その間は異なる科や種類の野菜をつくると良いでしょう。
さて、センチュウ被害を抑えるのが有効なのが、米ぬかのすき込みです。
センチュウ類には、植物寄生型のセンチュウ類のほかに植物の根を害さない自活型のセンチュウ類が多くいます。
米ぬかを畑に施すと、乳酸菌が繁殖して盛んに米ぬかを分解します。
すると、乳酸菌をエサにする自活型センチュウが急激に増殖します。
米ぬかの分解や自活型センチュウの排泄により、土中のアンモニア濃度が高まるためアンモニア耐性が低い植物寄生型センチュウは生きていられなくなります。
米ぬかをすき込んだら1ヶ月以上置いてから野菜の植えつけを行います。
これでセンチュウ類による野菜の被害が防げます。
2.米ぬかでセンチュウを減らす|使い方
①米ぬかを入手する
米ぬかは米を精米した際に出る廃棄物で、野菜が必要とする養分をバランスよく含んでいるため、有機質肥料としてよく利用されます。
コイン精米所や米穀店で入手でき、また、肥料用として脱脂米ぬかが販売されています。
②米ぬかをまく
10㎡あたり4〜20kgの米ぬかをまきます。
精米後の生の米ぬかでも脱脂米ぬかでも、どちらでも構いません。
③鍬で深さ15〜20cmにすき込む
米ぬかを土に混ぜます。
直後では野菜の根にアンモニアの害が出るので種まきや植えつけは1ヶ月以上経ってからです。
おわりに
今回は、米ぬかを使ったセンチュウの減らし方について紹介しました。
下記には、他にも20種類以上の自然農薬をまとめていますのでこちらも参考にしてください。